2023年 天皇賞(秋)回顧 絶対の王座と、ガイアフォースに見た夢

天皇賞(秋)(G1) 結果・払戻 | 2023年10月29日 東京11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

 

スターズオンアースの回避はあったが、少頭数豪華メンバーの秋天。とはいえ、やはりイクイノックス対ドウデュースの一騎打ちムードも強。オッズもそのように。

 

おれはイクイノックスを強いと思っているし、一強くらいに思うところはあった。そもそもダービーのときもドウデュース買っていなかったというか、あんまりドウデュースが強いと思えない自分がいるのだ。

 

が、京都記念のレース映像とか見返したり、輸送後に馬運車から降りてくる映像をXで見かけたりして、なんかそれももうムキムキで、「馬体重すげえ増えてない限りやっぱりこれが相手かな」とか思ったり。

 

やはり問題は三着かな、と三着探しを始める。ダノンベルーガは三着だろうが鞍上モレイラで人気するだろうし面白くない。前走不利もあったろうが、今年の夏場に使っているのもマイナスか。

 

プログノーシスはその札幌記念の勝ち馬。札幌の直線でいい脚を使っているので東京も良さそうだが、こちらも鞍上川田で人気薄とまではいかない。

 

というか、後ろから行く馬より、前に行って残るほうがありそうじゃないか? と、思う。

 

だったら、逃げ馬のジャックドールか。しかし、鞍上が藤岡祐介だ。田原成貴は東スポの一面で騎手人生の岐路だから頑張れ、みたいなことを書いている。こういうふうに田原が騎手を応援するときは、なんとなく来ないことが多いように思う。まあそれはともかく、藤岡祐介は去年のように行けないんじゃないかと思った。最内を引いたノースブリッジの岩田康誠が行くみたいなこと言ってるし、今年も引いて中途半端な競馬になるんじゃないのか。

 

では、ほかに前に行きそうなのは? と、そこで目についたのがガイアフォースだ。そもそも秋の天皇賞はマイル実績のある馬が好成績を残す傾向にある。この馬、セントライト記念勝ち馬ながら、春はマイルに挑戦してシュネルマイスターと差のない競馬をし、安田記念でも0.2差の四着。今の東京はスピード馬場。父キタサンブラックはイクイノックスと同じで、母父はクロフネ。クロフネなら先行からのスピード決着に向いてそうじゃないか。欧州型の方が来るらしいが、ステファノスやアエロリットの例もないわけではない。ノースブリッジなりジャックドールなり、行く馬の後ろにつけて、早めに仕掛けてスピード勝負に持ち込んで、粘り込む。小倉ながら二千の持ちタイムはむちゃくちゃ早い。これだ。

 

ということで、イクイノックス→ドウデュース、で、ガイアフォース。馬券は三連単ボックスのような形で強弱。イクイノックス上位に取っている以上、イクイノックス頭固定でいくらかほかの馬にも流した。G1にしては少ない購入額になった。

 

で、レース。ジャックドールに絡んでいったのはノースブリッジでなくガイアフォースだった。しかし、今年の藤岡兄はハナを主張、ガイアフォースは二番手につける。悪くない。その後につけたのはイクイノックス。正直、イクイノックスが宝塚記念のように前進気勢に欠けていたたら(ジョッキーカメラで入線後のルメールも叫んでいた)、差し損ねもあるんじゃないかと思ったら、今日はスッと前につけた。ドウデュースはそれを見るような形。

 

……って、重要なことを書き忘れていた。ドウデュースの鞍上は武豊ではなかった。武豊がキタサンブラック産駒でインゼルの馬、という微妙に縁を感じるような馬に蹴られて負傷、乗り替わり。ドウデュースの鞍上は戸崎圭太。戸崎はリーディング上位ジョッキーのわりにわりと信用されていないところもあって、ギャーッとなっている感じもあった。デムーロ空いているならデムーロでは、みたいな声も見かけた。まあしかし、少頭数だし、馬の実力もあるし、それでオッズが美味しいことになるくらいなら、ドウデュース頭の馬券買い足そうかとおれは思ったくらいだが。

 

まあ、そんなんで今年はジャックドールが飛ばす。1000m通過57.7。かなり早い。ただ、単騎ではあるものの、離し逃げにはなっていていない。ジャックドール先頭で四角を回ってくる。ガイアフォース、イクイノックスがつづく。

 

ジャックドールが遅れ始める。西村淳也が手を動かしてガイアフォース先頭。しかし、最小の横移動で持ったままのイクイノックスが並んでくる。もう、それはしょうがない。イクイノックスが差をつけ始める。あとは、ガイアフォースがどこまで粘ってくれるか。正直、わりと長い間、楽しめた。

 

が、イクイノックスははるか先で、外から最後方にいた二頭、ジャスティンパレスとプログノーシスが差してきた。横山武史と川田将雅。ペースを読んでいたというか、腹をくくっていたというか。ドウデュースは手応え悪く、掲示板も外す。鞍上が武豊で、もっと後ろから行っていたら? それでも今日の手応えでは厳しかったのではないか。

 

そして勝ちタイムは驚きの1:55.2。たぶんイクイノックスはこのあとジャパンカップを使って引退だろうが、もうそれでいいだろう。突然変異的に出たようなキタサンブラックが種牡馬として大成功している感じで、早くもその後継が出る。最高傑作が出て、ブラックタイド系が続くかもしれない。それでいい。

 

一方で、ドウデュースはどうなのだろうか。おれはもとよりあまりこの馬を買ってないのだが(理由はよくわからないのだが)、さてどうする。レース後にはムキムキすぎた、みたいな意見も目にした。実績(朝日杯FS)のあるマイル路線に行くか。いや、それよりハーツクライ産駒で母系はダート血統。チャンピオンズカップとかフェブラリーステークス行くか。行かんだろうけど、見てみたくはある。

 

ガイアフォースは掲示板の五着。思っていたような競馬をしてくれたので悔いはない。もちろん馬券圏内に粘ってくれれば嬉しかったが、その場合ジャスティンパレスを買っていないので、まあいい。この馬も1:56.2で走っているし、ハイペース二番手からよく粘った。マイルから二千で行くのだろうが、どこかでG1のチャンスはあるかもしれない。

 

いずれにせよ、今年限りでイクイノックスは去る。その後はリバティアイランドが席巻するのか、今年の三歳牡馬勢がやってくるのか、今回出なかったローシャムパーク、プラダリアあたりが頂点を目指すのか、気は早いがそんなことを気になってもくる。いずれにせよ、イクイノックスが王座にあって、その盤石さを見せた天皇賞(秋)だった。ジャパンカップでケチをつけるところがあるとすればレース間隔くらいだろうが、そのあたりは調教師の会見のテンションで判断することにしよう。

 

以上。