2022年オークス回顧 あまりにも「らしい」のは疑わなければならない

東京スポーツ紙より

 

本命はサークルオブライフ。内枠、先行有利の桜花賞でただ一頭外枠から追い込んできた馬。鞍上は、ミルコ・デムーロ。……あまりにもオークス馬らしい条件が整っている。整いすぎている。とはいえ、おれはやはりこれが本命かと思った。

だが、おれはそれが出来すぎていると思った。サウンドビバーチェの放馬でなにか嫌な予感がした。

レース、サークルオブライフは出遅れた。ガクンとなった。本当の最後方になった。「これはあかん」と思った。思いながら見ていたら、そうなった。

勝ったのはスターズオンアース。JRA重賞今年初勝利のルメール。ここで来たか。来てもおかしくはない。とはいえ、スターズオンアースもサウンドビバーチェ待ちの間、頭をガックンガックンさせていたのだけれど。

スタニングローズもナミュールも、まあ順当じゃないでしょうか。順当でなかったのはおれの本命で、ここでルメールを選べなかったこと。大外枠というのもかえってよかったか。馬券は全滅。

で、こうなると日本ダービーの話になる。ルメール鞍上のイクイノックスは文句なしの本命候補の馬だが、ある種の呪縛を解き放ったことで、さらに信頼感が増すのではないか。ありそうな話ではある。だが、ありそうな話に飛びつくのはよくないと、このオークスで学んだ。とはいえ、イクイノックスは強い。どうしたものだろうか? 最高に楽しい一週間が始まる。