2022年 有馬記念回顧 イクイノックスは強い!

2022年12月25日付 東京スポーツ紙より

イクイノックスが勝つ、というのはけっこう前から決めていた。決して中山苦手というわけでもないはずだし、なにより能力が違う。父もキタサンブラック有馬記念走っていい。ともかく、イクイノックス頭固定はけっこう前から決めていた。『競馬の天才』誌が表紙で「イクイノックスで決まりだろ!」をやる前から決めていた。

問題は、馬券である。おれはわけあって六十万円この有馬記念で勝たなければならない。キャプテン渡辺が百万円を目指すのと同じような状況である。イクイノックスの単勝に六十万円、とかは無理なのである。その度胸のない人生だった。

というわけで、穴馬はなんだ? ということになった。そこで「これかな?」と思ったのがアカイイトであった。真田理のタイム偏差出馬表を見たら、2位だった。「展開次第」とはあるが。だが、最内枠を引いたこのアカイイトが3着にでも紛れ込んでくれれば目標は近い。

というわけで、イクイノックス三連単一着固定の馬券を買った。「非根幹距離だしジェラルディーナはいいな」と思っていたら、三番人気だかになってうまみは少ない。去年痛恨の抜けを味わったディープボンドは大外の死に枠だが、逆に人気も下がっている。まあそんなんで、アカイイト絡み頼みの馬券になった。

タイトルホルダーは、ほんのちょっぴり軽視した。この馬、日経賞は勝ったけど中山向きではないのでは、という点。ただし、単騎逃げ確実なのは無視できない。消すことはできない。エフフォーリアは消すぞと決めていたが、さて当日になってちょっと買い足した。

レースはタイトルホルダーが予想通り引っ張る。しかし、それほどペースは早くない。後続馬もちょっと間を開けるものも追走する。イクイノックスは後方で我慢。そして四角、馬なりでイクイノックスが外を回ってくる。タイトルホルダーに手応えはない。そのままイクイノックスが弾けて着差以上に感じられる圧勝。圧勝といっていい。

二着はボルドグフーシュ。福永祐一有馬記念ラストラン。菊花賞で突っ込んできた実力を見せた。三着ジェラルディーナ。出負けがなければ二着はあったか。よく追い込んできたという感じ。この組み合わせはそこそこ人気していたし、オッズ的に買えなかった。しょうがない。いや、ひそかにイクイノックス→ボルドグフーシュの馬単でいくらか回収はしたが。

そして四着にイズジョーノキセキ。馬主が地方時代から岩田康誠を贔屓にしており、中央の馬主になったときに岩田の勝負服をそのまま勝負服にした。これが有馬記念という大舞台でまったくのノーチャンスみたいなところから四着。六千万円。ファンタスティックだろう。土曜のダイアトニックとかも見て、岩田パパなんかやるんじゃないかと思って、ワイドを人気馬に流していたので、少し惜しかった。でもすごい。

で、一着イクイノックスはサンデーサイレンス系だけれど、二着から五着まではみんなロベルト系。有馬記念はそんな感じか。

あ、期待したアカイイトは後方ママという感じで、展開向かずでした。実力もあるのだろうし、まあ無理な夢を託したのだからしかたない。

ホープフルステークス東京大賞典もあるだろう、というところだが、やはり今年の競馬はこれで終わり。いや、ホープフルステークス東京大賞典も買うけど、なんとなく終わりだ。イクイノックスが強くてよかったし、後悔はない。……でも、ホープフルステークス東京大賞典で三十五万円ずつ取り返すかな。

 

以上。