家が破壊され、家が生み出されている

このところのうちの近所、古い家屋の解体と、即座の新築工事が相次いでいる。

家はあっという間になくなる。

 

そして、すぐに建つ。たとえば20年前と今では解体の速度や建築の速度はどれだけ変わっているのだろう。変わっていないのかもしれないが。

 

昔はここにどんな建物があったのかな。わからない。ここにコンビニがあって便利だったな、というのは覚えている。

 

この空き地にはよいドウダンツツジが生えていて、花も紅葉も楽しみにしていたのだが、空き地がさらに更地になってしまった。ここはまだなにかを建てるという気配はない。ちなみに、よいカキの樹があった古い民家が潰されて、新しい一軒家になってしばらく経つ。おれはそのことだけによって、新しくそこに住み始めた一家にあまりよい感情を抱いていない。

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10月の終わりに閉店したコンビニ跡にも工事が入っていた。ただし、貼られていた紙には解体とかそういうことしか書いておらず、次になにが入るかということはわからない。入る予定があるのかもわからない。できればコンビニがよい。前はセブン-イレブンだったから、それが以外がいい。ミニストップと100円ローソンは会社の近くにあるから、それ以外。となると定価ローソンかファミリーマートか。だったら、100円ローソンが野菜なども売っており便利かな、とも。いずれにせよ、東スポを扱う店舗が入ってくれ。不動産屋とか学習塾とかはやめてくれ。

 

まあしかし、おれは神様でも地主でもないので、なにも言える権利はないし、できることもない。変わりゆく景色を前に、自分の住む安アパートが解体ということにならないことを願うだけだ。引っ越しには金がかかるし、なにより荷物をまとめるのも、各種住所変更の手続きも、死ぬほど面倒だからな。そればかりを、願う。

そんなおれを置き去りにして、街は変わっていく。