書けなかった敗者(未満)の弁明・令和四年版

 

寄稿いたしました。

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はい、すごく恥ずかしい。でも、率直なところを書いたので、読んでいただけると幸いです。幸いでもないか。あ、読まなくてもいいです。いや、やっぱり読んで。さくっと読んで、流して捨てて。

 

……はい、いま読んだもの忘れたー。みんな忘れたー。

でも、あれですよ、まず新年の誓いですよ。おれね、上の書くのにあたって、一文字も目を通していない。目を通さないで書いた。本当の本当。ひょっとしたら、宣言とかしていないかもしれない。

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はい、宣言してるー。ギャース。ぐわー。あはーん。

フハハ。

いやね、すぐに忘れたとかいうわけじゃないんだよ、頭の中にはあった。というかね、地元の新聞紙、会社でとってるやつね、そこのなんか文学賞みたいなのに応募……とか思ってたのね、わりと具体的。でも、具体的にときが過ぎていくと、年度末とかいう、仕事の忙しいのがきて、あれ? と思ったらなんか半年が過ぎ、夏が過ぎ、秋ごろになって、「あー無理かー」ってなった。正直すぎんでしょ、おれも。もし、なんか期待していた人がいたら、正直すまんかった。

なんかこうね、新年の宣言とかね、やるもんじゃないね。やったあとに言うべきだよな。不言実行、これだ。もうね、無理無理無理だった。あかんでした。すまん。本当に、競馬と酒の一年だった。

だからね、まずね、生活を見直します。酒量を少なくする。土日も競馬にかじりつくのはやめる。ロードバイクに乗る。ジョギングもする。……あれ、書けない?

というかね、あのね、なんというか、おれは人生の経験が少ない。あ、もう言い訳だけしかしねえし、まあね。というわけで、なんかね、人間というものがわからん。幼稚園、小学校、中学高校、大学中退と、上にあがるたびに人間関係を完全にリセットした挙げ句、夜逃げで地元よおさらば。そこから、すごく親しい人は少数いるものの、なんというか、まともな親戚づきあいもしてねえし、だいたい結婚式とか出たこともない。なんつうのか、代わり映えのない生活をしていて、なんだよ、なんにも書くことねえな、というか。そのわりに、妄想力もないわけじゃないけど、心を異世界に遊ばせることもできず。……あれ、そのわりにおれが毎日とは言わんがだらだらと書いているものはなんなんだ? 

もっとこう、妄想に浸るのか、日常に目を凝らすのか。いやね、書くことなんだよな。でも、いたずらに書いていてもいけないんだよ。

たとえばさ、おれは今年の有馬記念で「六十万勝つぞ」という設定から馬券を組み立てた。いつもはもっと漫然と買っている。まず、勝ちそうな馬を探して、人気を見て、あ、こりゃつかねえじゃん、ってなって、人気の割に走りそうな穴馬を探して……。おれの使っているアプリでは合成オッズも、払い戻しの想定も出るが……。

いやね、やっぱりね、いつも「六十万!」ってわけにはいかねえが、「このレースで一万円儲ける」みたいな設定が先にあって、そこから考えたほうが、負けたときも納得がいくような気がするんだよ。実際、有馬記念も「イクイノックスが勝つ!」と思いつつ無理目な三連単に託したんだが、負けたときさっぱりした気持ちになれた。

ああ? おれがなにを言ってるかわからない? おれにもわからん。でも、そういうことだな。書きたい、書きたいじゃ、書けないんだよ。そうだ、漫然とした馬券の買い方では勝てないのだ。なぜなら、そこに勝利の目標点がないからだ。逆算が必要だ。

では、書くことにおける逆算とはなんなんだ? 「六十万円の払い戻し!」にあたるものはなんなのだ? それを見つけたら、あとは馬券を組み立てるだけだ。すなわち書くだけだ。おれには書くことはできる。できるはずだ。結果、外れることはあっても、敗者にはなれるのだ。まずはレースに出ることだ。敗者未満のままで終わってもいいのか。

日々、馬たちは走っている。目に見えない馬が走っている。いくら儲けるんだ? どう賭けるんだ? まずは競馬新聞を買うところからだ。競馬新聞ってなんだ? なんのたとえだ? わけがわからん。とりあえず、ウイスキーの飲み過ぎで盛大に嘔吐するのは昨夜が最後だ。ホープフルステークスが終わったら、おれは本気を出す。いや、出すとか出さないとか言わない。とりあえず、ホープフルステークスも目標金額を設定して買ってみる。漫然と生きるのは悪くはないが、良くもない。もうちょっと、頭を使って生きる。少し、賢くなる。ますます賢くなりたい。今後あらゆる意味でますます賢く。万事賢くなりたいと思っている。