あたしアップルパイ

注:この記事にグルシャン要素は含まれません。

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世の中には人が身体を洗うものに「アップルパイの香り」をつけようとする者がいる。おそろしい話である。

しかも「者」といっても、家族三人暮らしの町工場で、お父ちゃんが「よし、今度は娘の好きなアップルパイの香りのボディソープを作っちゃるか」とかいって、風呂釜みたいなのに材料を流し込み……というわけではないはずだ。

おそらく背広を着た立派なサラリーマンが企画・立案して、白衣を着た研究者みたいな人が香料などを合成し、でかい工場のラインが稼働してできたはずだ、「アップルパイの香り」のボディソープ。たとえ限定品だとしても。いったい誰が自分の身体をアップルパイの香りで包もうというのか。そんなもの買うやつがいると思っているのか?

……まあ、おれが買ったわけだが。

で、感想といえば、使い始めは「お、普通のアップルの香りやん」だが、その後に「パイ」っぽさが漂ってくる。スパイシー&スイートである。紛れもない、これは「アップルパイの香り」だ。喜ばしいことに、悲しいことに、驚くべきことに。

えへん、そしておれはアップルパイの香りを漂わせながら街を歩くのだ……。

 

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……店が早めに見切りをつけて安くなってるものを買う傾向にある人間はこれに含まれるんでしょうか?