三浦半島のプロヴァンス

http://www.yokosuka-soleil.jp/
 「ソレイユの丘」は、都市公園としては全国で初めてPFI事業によって整備・運営されている公園である(http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/pfi/)。しかしまあ、そんなことはどうでもいい。「太陽がいっぱいプロヴァンスな休日」を満喫しに、三浦半島まで出向いたのだ。プロヴァンスってどこだ?
 九時半に新杉田の駅で待ち合わせの後、京急三崎口駅へ。ちょうど直通バスが来たところで、長い行列の最後尾に。なんとか最後に乗り込むことができたが、バスというのは案外人が入るものだ。予定では二十分程度の行程だが、目的地に近づくに連れて渋滞。キャベツ畑の中をのろのろとバスは進む。到着すると、腕疲れ切っていた。

 ここがプロヴァンスへの入口だ。けっこうな人出で、入口横のトイレは既に行列が出来ていた。瞬間最大風速の人出に充分対応したトイレの数を……というのは無理かもしれないが、せめてもうちょっとどうにかならないのかと思う。それでも男はなんとかなるが、女の方は大変そうなのだ、あれは。

 入口を越えてすぐ右手に菜の花畑。ちょっと遅めだろうか。記念写真を撮る人がたくさん居た。子どもは平気で中に踏み込んで行って楽しそう。そう、子どもが多い。入園料無料で、子ども連れの家族が圧倒的に多い。遊具場など、一種の修羅場である。三段に分かれたじゃぶじゃぶ池も修羅場、おもしろ自転車、ゴーカート、アーチェリーなども大行列。すげぇや。


 そんななか、俺の心の瘉しになったのは馬だ。引き馬が体験できるスペースがあって、子どもを乗せた何頭も馬がぐるぐる回っていた。奥には放牧スペースもあって、三頭の馬がくつろいでいた。厩舎にあった情報によると、ほとんどがアメリカンクオーターホース(短距離ならサラブより速いってやつかな?)で、ハノーバーが一頭、不明(「お母さんに聞いてね」と書いてあった。不義の子か?)なのが二頭。思わず、引退した競走馬も飼ってやってくれ、などと思う。ただ、休んでる馬に勝手に触れるような方針の場所で、競走馬上がりは厳しいのかもしれない。



 他の施設といえば、なにかデカイ温室があって、「バター作り体験教室」などを開催していた。レストランも二つあったが、とてもじゃないが並べるような状況じゃない。売店でソフトクリームを並ぶのも、タイミングを外すと一苦労というところ。ここらあたりは、ゴールデンウィークだから仕方ない。普通の休日ならけっこう楽しめるんじゃなかろうか。
 園内のテイストは、一応南欧風だろか。成金的、あるいはホームセンターで「誰が買うの?」的な置物などもあったけれど、それはご愛敬。ハーブ園などもあったが、それほど充実しているわけではなかった。植栽で目立ったのは、オリーブの樹……の苗木みたいなやつ。なんかちょっと気の長い話だ。あと、ミズキの花がよく目立ったが、プロヴァンスにもミズキは生えているのだろうか? それでも、ところどころで「三浦半島らしくなさ」は感じた(米軍の通信施設が食い込んでいるのも妙でいい)ので、なかなかによかったんじゃないでしょうか。