十時頃に帰宅して、テレビをつけたらやっていた。事前に何も知らなかったが、ダウンタウンの新番組だ。「芸人の、芸人による、芸人のための番組」ということで、芸人がわんさか出ている。俺はどうもダウンタウンが芸人以外の芸能人とやり取りする番組が、なにかとても薄まっているようであまり好きではない。その点、この番組は芸人濃度が高いので面白く見ることができた。
俺が途中から見たのは平成教育委員会のパロディで、定番ボケを答えるというコーナー。ある意味、芸人殺しか。皆が目立とうとすれば、ゲーム自体が成り立たなくなる。しかし、定番をきっちり答えていてはテレビに映れない。これこそ、天然性と笑いの神の憑依が問われる場面だ。ここで驚異の回答を見せたのが、「ハイ○○○」に対して、さまぁ〜ず大竹一樹の「ニース」だろうか(字が汚いので一瞬「ニーヌ」かと思った)。ところで、本題の定番ボケについてだが、「血液型」→「ぎょうざ」などは首肯できるが、「起立→礼→着陸」についてはよくわからなかった。テロップで「ドリフ世代云々」あったので、ドリフのネタだったろうか。俺はドリフより少し後だから、あそこまで「着陸」で揃うのはよくわからなかった。
十秒大喜利。浜田雅功がハリセンを持って大喜利となると、深夜の「ダウンタウン汁」などを思い出す。となると、メンバーに板尾やキム、東野、今田のうち一人くらい欲しいところだが、そうなるとダウンタウンファミリーが強く出過ぎてしまうか。で、ここではさまぁ〜ずの二人が冴えていたように見える。そういえば、競馬ライターの須田鷹雄氏の日記にこんな記述があった。ピンドワー
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=70345&log=20050928
例えばフリップものを例にとると、ネタのレベルだけならダウンタウン一派のほうが圧倒的に高い。特に板尾や、ツボにはまったときの木村などは半端でない。
その面白さの中身を精査すると、なんというか、本当に面白いのである。ちゃんと成り立っているフリップなのである。板尾なり誰なりのキャラクターが加味されているにしても、仮に素人がその答えを言ったとしてもそれなりに笑えるものに仕上がっている。
一方で内Pで舞うフリップの多くは、それ自体は「成り立っていない」ものである。それぞれのタレントのタレント性がないと面白くもなんともない。しかし、それでも結果としては笑える。
言ってみれば、ダウンタウン一派のフリップは秀才のフリップであって、内Pのフリップは天才のフリップなのだ。
なるほど、こういう見方もあるのかと思った次第。どちらかといえば板尾創路などは天才肌という感じだが、キャラに依存しないネタの完成度という考え方もある。そういう意味で、内Pなきあと、この番組でさまぁ〜ずのフリップ芸を見られるのは幸いかもしれない。あと、このコーナーでの、いあ、番組を見た限りで俺が一番ヒットしたのは「コシヒカリより美味しいお米の名前は?」に対する蛍原の「ピンドワー」。ここらあたり、砂かぶり席の観客と自ら位置づける芸人の気楽さだろうか。ピンドワー。ピンドワーだっけな? まあいいや。
あとは、おかんをネタにしたコーナーか。あれはまあ、あんなものだろう。場が芸人だらけだと、より危険発言に向かっていくような感じでいい。で、リンカーンという番組、「超面白い!」とまでは思わないが、やはりダウンタウンがセットで芸人たちと絡むというのは何かいいもので、できることなら見よう、そう思った次第だ。