プロアマお笑い真剣勝負

http://www.tbs.co.jp/program/proama.html
 そういえば正月にこんな番組をやっていた。お笑い芸人と素人(はがき職人落研構成作家志望など)が大喜利で対決する番組だった。これを見ながら思い出したのは、以前も引用(http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20051019#p1)した須田鷹雄氏の分類だ。もう一度引用させていただこう。
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=70345&log=20050928

 例えばフリップものを例にとると、ネタのレベルだけならダウンタウン一派のほうが圧倒的に高い。特に板尾や、ツボにはまったときの木村などは半端でない。
 その面白さの中身を精査すると、なんというか、本当に面白いのである。ちゃんと成り立っているフリップなのである。板尾なり誰なりのキャラクターが加味されているにしても、仮に素人がその答えを言ったとしてもそれなりに笑えるものに仕上がっている。
 一方で内Pで舞うフリップの多くは、それ自体は「成り立っていない」ものである。それぞれのタレントのタレント性がないと面白くもなんともない。しかし、それでも結果としては笑える。
 言ってみれば、ダウンタウン一派のフリップは秀才のフリップであって、内Pのフリップは天才のフリップなのだ。

 このプロアマ戦、まさしくこの分類における「秀才さ」を巡る戦いであった。お題に対する回答は無記名でアナウンサーが読み上げる形式。ゆえにキャラクターの加味も不可能で、「それ、言い方だけだろ」というツッコミも入らない純粹ネタ勝負なのである。
 この点については、あるいはアマが有利が大きいか。ある種の読者投稿コーナーやラジオ番組のハガキ職人のネタは、時としてお笑い芸人のネタを上回るような面白さで溢れていることもある。
 とはいえ、今回の場はお題→即回答が求められ、参加は強制。しかもテレビ収録の場ときては、素人には困難な条件とも言えるだろう。というわけで、なんか無理矢理そうでありながらも、それなりにフェアな戦いの場であったのかもしれない。あるいは、番組に出るのは芸人だが、構成する作家がかつてアマ側的な人だったりしたりしなかったりしたのかもしれない。
 で、結局この対決がどうだったかといえば、特にプロがどうだとかアマがどうだとかいう話でもなく、面白いものは面白かったし、すべるような回答はすべった。なんかまあそんな感じ。やはり天才(キャラクター加味)が活かせるテレビでこれをやるのはもったいないのかも。ラジオや雑誌の方が相性いいか、みたいな。ああ、しかし、松本人志がやっていた全国お笑い共通一次なんてのは、この路線をつきつめたものだったか。あれは面白かったな。そういう風に松本が論評を挟んだり、あるいはこの番組みたいに対決感を煽るようなギミック付きならけっこう面白いかもしれない。芸人さんにはつらい番組になるかもしれないけれど。あと、素人がそんなにいるのかってのもあるか。けど、板尾がお笑い共通一次の膨大な量を採点したとかラジオで言ってたっけな。身の回りで見たことはないし、俺も投稿したことないけれど、みんな隠れてやっているのかもしれない。そんなところか。