第一回ヴィクトリアマイル

http://keiba.yahoo.co.jp/scores/2006/05/02/08/11/result.html
 もとより清水成駿に乗るということで意を決してたヴィクトリアマイル。フタを開けてみれば敢然とエアメサイア◎、単!……ときたものだ。
 これにはくらっと来て、そしてしびれた。これはもう、清水成駿らしくて仕方のない予想だ。清水の予想は時にヤマトマリオン◎のような「孤高の◎」の大穴狙い。それも魅力だ。しかし、時として大本命でも大穴でもない微妙なところを突いてくる。人気サイドにありながら、ちょっとした競馬ファンがあれやこれや不利な面を指摘できて、ちょっと人気を落としているようなタイプ。決め球の変化球か直球勝負を身構えているところに、高めに浮いたフォークがストライクになるような感じ。それを逃さす打ち返せる清水の予想。
 そういえば、著書の中で「一見して不利な条件が多い馬ほど狙い」というようなことをよく書いていた。すなわち、それでも出てくるだけ、陣営には意図があるのだ、と。まあ、最終目標であるG1の舞台でそういう「使う意図」は関係ないかもしれないが。ともかく、乗るしかない。
 で、結果エアメサイアよく伸びて追い込み二着。相手は「大本線に不足なし」のダンスインザムード○で、三着に▲ディアデラノビアなのだから的中といっていいだろう。ちなみに、東スポ本紙渡辺薫は◎ダンスインザムードから○エアメサイアで本線的中。両者ともラインクラフト軽視を打ち出しており、俺もそれには同感だった。
 勝ったダンスインザムード、鞍上北村宏司のG1初勝利。関東馬と関東騎手の停滞が続くだけに、一皮むけてほしいもの。できればG1第二童貞的な方へ陥らず(例:田中勝春柴田善臣)、藤沢師の信任を得てがんばってもらいたいもの。特に彼のファンというわけでもないが、多少、関東愛に目覚めている昨今なので。
 馬の方といえば、やはり古馬男馬とやってきた実績が違ったか。イン有利の馬場も味方した。あれで森下博ががちっと閉めてたら……、けど、ちょっと外回っても大丈夫だったか。北村よく我慢した。エアメサイアは力を出し切ったろう。大外も不利だった。ディアデラノビアは小柄の牝馬ながら、流石の異系血統だけに底力と奥行きありそうで、今後も楽しみ。ヤマニンアラバスタは弾けずよくわからない。清水が☆打っておどろいたデアリングハートは六着でも驚き。アグネスラズベリ、このクラスでいきなり掲示板にも驚き。ヤマニンシュクルは馬場が向かなかったか。ニューイヤーステークスの重馬場激走二着で、引退延び延びになってついにG1まで出てきたオーゴンサンデー、馬場もっと悪化したら出番あったかも。て、なんだこりゃ。
http://www.sanspo.com/keiba/top/ke200605/ke2006051503.html

Vマイルで13着だったオーゴンサンデーの騎乗方法を巡り、同馬を管理する谷原義明調教師(美浦)が、レース終了後の検量室前で、騎乗した後藤浩輝騎手をレーシングプログラムなどで殴打

 うーん、こういっちゃなんだが、傍目にあまり勝負にならなそうな馬でも、送り出す陣営は本気の本気なんだよな。そのあたりの熱気やよし。しかし、吉田豊に加えて、また新たに予想上のファクターを生んだ後藤、話としては面白いが勘弁してくれ。いや、今回は谷原師ですが。

 さて、俺はというとオッズに目がくらんでメサイアから馬単中心で、わずかに馬連の抑えを取り戻しただけ。前日に続いて、的中ながらの消化不良となった。「新設重賞は今後の発展を願ってめでたい一枠と末広がりの八枠」というタカモト的見解も胸に秘めつつ、いずれの機会を待ちたい。