大きなエビを食べた話

goldhead2006-05-30

http://r.gnavi.co.jp/a011200/menu1.htm
 先週の土曜日、石川町駅近くの「佐久良屋」という店で大海老天丼を食べました。毎日のように通りがかるところにあって、アホみたいにでかい海老の天ぷらが気になってしかたなかったのです。
 時間はちょうどお昼ごろ。すぐ近くには横浜中華街や餃子の王将などのライバルもありますが、店内は満席に近い。相席というかなんというか、大テーブルの端に陣取る。その右側には水槽。アナゴさんがですよ、うねうねして、こっちを見たりしている。私はですね、正直言ってこういうのはあまり気持ちよく思いません。視線が、気になりますとも、正直ね。それになんかもう、すぐにしめられるんだから、と中途半端に生かされている感じが気持ち悪い。
 まあ、それはどうでもいいんです、大海老天丼です。おおよそ、八割くらいのお客さんがこれを頼んでいるようでした。一度食ってみたい、と思わせるに十分のインパクトがあるわけです。本当に。
 というわけで、残念にも、というのもヘンですが、対面に座っていた老夫妻のもとに大海老天丼が二つどん、どーんと登場。先に見てしまいました。さすがに人のものに口出しするわけにはいかなかったのですが、横目で見ながら「でかい〜」と同行者に目配せなどしてしまいます。
 その後、しばらく待たされました。混んでいるのだから仕方ない。そうこうしている間に、対面の老夫妻がほとんど天丼食い終わっている。見た目より量が少ないのか? などと思っていると、ようやく到着。うーん、やはりこれはヘンだ、ということで思わず写真をぱちり。そして、どこから手をつけようかと思案しつつも、アタマの方(といっても断頭済みですが)からかぶりつく。うーん、衣サクサク、ひさびさの天ぷらだー、という感じ。しばらく食べてもまだ半分、ようやくどんぶりの直径か〜という感じ。
 で、やはりなんといいますか。衣や直径の話になってしまうのは、エビに不満、というほどはないですが、余計な感情を抱いてしまったからです。それはすなわち「このエビがもっとプリップリで、身がぎっしり詰まってるようなやつだったらなぁ」という想像です。長いことは長いが、あまり太く固くない。奥さまそれじゃ満足できないのかい、ということです。もちろん、プリップリででかいエビとなると、よく知りませんが伊勢エビとかろくでもない事態になりそうですので、これはこれしかない。そういう話です。ご飯の量が少ないように感じましたが、それもそれでしょう。無い物ねだりをしても仕方ない。これで980円(期間限定特別価格らしい)なのだから、素直にごちそうさまというべきでしょう。私が想像したところで、私が望むようなものは私に食べられるはずがない。むしろ、そんなもの存在しないのだ、と思う方が健康かもしれない。この世に完璧な食べ物なんてあるはずがないのです。水槽の中のアナゴだって、きっとそう思っているのではないでしょうか。