四つ目の聖痕

  • 一昨日:深夜に洗濯物を引っかけた突っ張りポールが落ちて死ぬほどビビる。
  • 昨 日:玉子を調理しようとして割った先がゴミ袋だった。
  • 今 朝:家を出ようとしたら鍵が見つからなかった。

……という三日連続の不幸にさいなまれている私が明日に予定しているイベントは、人生初のJリーグ生観戦である。いったいいかなることが待ち受けているのか、恐ろしくて想像できない。部屋に帰ったらプレステ2とポータブルCDプレイヤーが無くなっているかもしれない。いや、それは今日の話だ。それにしても、自分の部屋に金目のものがないことにあらためて驚く。合い鍵は余計な出費だった。
 さて、サッカー。正直に想像するところを先に書いておく。どうにも立ち入りがたいものを感じる。やはりあれだ、ユニフォームとか着ていないと出入り禁止みたいな、そういうプレッシャーを感じる。さらに言えば、若い人が多いのだろう。私は小さなころから若者が苦手だった。自分が若者と呼ばれる世代になってもいっさい変わらなかった。おそらく、一生変わらないのだろう。そして、Jリーグのスタジアムは若者が占めている。二万円級のユニフォームを着て、数千円の観戦費をものともしない、金持ちの若者たちだ。気のいい連中で、ときにはスタジアムは俺たちの聖地だ、みたいな団結もするのだろう。そんな若者たちがギューギューに詰まっているのだろう。いやはや。
 ……いや、ネガティヴな想像をしすぎた。野球のスタジアムに行ったら暴力団みたいな応援団に応援の仕方が足りないと殴られるとか、競馬場に行ったらアル中でギャンブル中毒の人格破綻者が新聞に火をつけて窓口に押し込んでるとか、そういう妄想に近いだろう。でも、マリノスの色と対戦相手の色には注意しよう。日産スタジアムの奥か隅っこの方で大人しくしておこう。