流れよ我が涙、とハーツクライは言わないが

http://www.nikkansports.com/race/f-rc-tp0-20061127-122705.html

ジャパンCで10着に敗れたハーツクライ(牡5、栗東・橋口)が、有馬記念には使わず、このまま現役を引退、種牡馬入りすることが濃厚となった。27日、橋口弘次郎師が明らかにした。「あれだけ(2秒6差)離されては…。90%以上ノドが影響したんだと思う。能力や実績から、あんな惨敗は考えられない」(同師)。

 昨日の時点で引退決定を報じた新聞もあったが、ほかの新聞は「橋口調教師→喉鳴りで引退」、「ルメール→喉鳴り否定」、「オーナー→有馬出走」と併記。おそらく、意見が割れているのは本当なのだろう。はじめに「ノイズ、ノイズ」言ってしまったルメールは、今、調教師じゃなくてオーナーサイドを見ているようにも思えるが、どうだろう。
 ちっぽけながら馬券を買う身として言わせてもらえば、ハーツクライ有馬記念を自重すべきだろう。馬の現場責任者である調教師が疾病を明言(今回のJCについて)した馬が、いきなり「やはり使ってみなければわからない」と出てくるのでは、ちょっと競馬の信用に関わる。もしもオーナーサイドが現役続行、有馬出走を貫きたいのなら、転厩させるのが筋と思う。
 とはいえ、出てきてくれたほうが馬券的にはありがたいかもしれない。俺はハーツを切るから、オッズ的に。でも、ハーツクライほどの馬が、そういう使われ方をするのを見るのは忍びない。……などと決めつけているが、調教師が正しいとは限らないのもまた事実。たしかにディープインパクトなどと違い(ディープの戦績は特殊だから、比較の対象としては適していないかもしれないが)、負けるときは負けるタイプ。喉鳴りなくとも、遠征帰りの休み明けという要素もある。ただ、俺はもう、あのユキノサンロイヤルに向かって逆噴射しての入線、ちょっと単なる凡走には見えないのだ。
 となると、やっぱり出てきて白黒つけようか、というのが競馬の正しい解決法なのだろうか? そのあたり、自分では整理がつかないが。