走れぶつかれ緑横縞の野郎ども

http://www.nikkansports.com/soccer/world/p-sc-tp3-20070227-162547.html

セルティックMF中村俊輔(28)が、左手甲を亀裂骨折したことが分かった。

 こないだの日曜日深夜、セルティックACミランの試合をフジテレビで観た。生放送でないようだったが、結果も知らないので見始めたら、これがなかなか面白かった。俺くらいのサッカー門外漢でも、ACミランの選手のいくらかは知っているし、日本人であるところの中村もいれば、それなりに興味は持つ。そして、試合の方も専門筋がどう見るかわからんが、俺には面白かった。
 とくにセルティックというチームは面白い。ユニフォームがいい。ラグビーのようであり、海賊のようであり、囚人のようにも見える。その横縞に身を包むのがとにかく屈強、頑強、巨大な男たちなのだからそう見える。それが、格上のACミランに当たり負けなどせず、愚直にやっている感じが好もしいのだ。戦術のことなんてわからないが、そういう印象だった。その中にあってなるほど中村は異質な存在であって、とくにこの試合で活躍している風ではなかったけれども、これよりレベルの下がる普段は飛び道具など存分に発揮しているのだろうか。しかし、屈強な男達にもまれて上のような故障もするのだろうか。
 しかしなんだ、やっぱりサッカーの世界性というのはすごいな。たとえばガットゥーゾがいて、もう世界の多くのところに行っても、ガットゥーゾだ、リンギオだということになって、彼のプレーを合計数十分も見ていない俺ですらなぜか彼がテレビ局のドッキリに出て暴れてたりするのを見たことがあったり(id:goldhead:20050621#p2)、奥さんとはレンジャーズ時代に彼女の父が経営するレストランで知り合ったと知ったり、そんなことはどうでもよくて、俺ですら試合を見ながら「ガットゥーゾらしい」と思えるのはえらいことだ。地球上にはもっと詳しく彼のことを知っている人間が山ほどいて、たとえばカカやマルディーニなんかのビッグネームもそうで、そこまでビッグでなくても彼らのことを知っている人間が山ほどいて、その名前ひとつ背中に背負ってピッチに立って、そのしびれる高み、広さ、深さ、この点については、俺の愛する野球はいくらかかなわんのだと実感する。