謎のペッパーランチ

 なんか週末に「ペッパーランチ」のキーワードからのアクセスがやたら多かった。そりゃあ確かに変な事件、違和感のある事件だとは思う(id:goldhead:20070516#p7)。俺の中でもインパクト大だった。だけれども、だけれども、ここまで注目を集めるようなものかいな、とも不思議に思ったのだ。事件自体の悪質さとかそういうんでなしに、こんな場末にキーワードで流れ込んでくるくらいの、というアクセス解析上の意味で。で、今日、日本が誇るクオリティアングラ掲示板廃墟で、その謎の一端を解いてくれるページへのリンクを見つけた。
http://damepo-tour.net/sarashiba/pepper.htm
http://www22.atwiki.jp/pepper_rape/pages/1.html
 たったの3分間でわかる「ペッパーランチ心斎橋店」まとめ、と。あんまり日本を代表する巨大掲示板群がらみのまとめサイトは見たことないが、ようやくこれで、なんで注目されているのかわかった。事件から発覚、報道までのタイムラグと、その後のマスコミの扱わなさ加減。ここになんらかの隠ぺいの力みたいなもんが働いてるんじゃねえかってことなのだろう。
 俺などは、最初にニュースを見たときに犯行日時について一切気づかず、その後もどっかのコンビニがコラボ弁当発売中止とかいう記事をYahoo!で見た程度で、とくにそれ以上重大な関心は抱かなかったというわけ。
 しかしまあ、なるほど、マスコミも「報道しなかったこと」に注目が集まってしまい、それについての情報が発信されるようになってしまっているということか。今までだったら「報道してしまったミス」について他メディアから攻撃されることもあったろうけれど。それがマスコミ全体だったら、みんなで仲良くほおかむりと。
 俺は「ネットこそがマスゴミの悪を指摘できる正義のメディア!」とは思わない人間だが、既存マスコミに問題がないとも、ネットに価値がないとも思わない。一長一短ある。
 で、ネットの情報は錯綜するばかりで、よほどの確証が明確に提示されない限り、ソースになりえない。マスコミが触れられないタブー、アンタッチャブルとかに話が飛ぶと、陰謀論に陥って、「真実が隠されていることこそが、真実の証」という変な理屈に行きつきかねない(そういうのはそういうので面白いんだけれども)。
 そこでやっぱり既存マスメディア、ジャーナリストの、プロの調査力と、名前のある信用が必要だ。俺はそう思う。どっかにソースのくさびが必要だ。底が必要だ。そのソースが誤報、捏造ってこともある。が、責められるものは存在している。存在していなければ、匿名のもやであったら、やはり成り立たない。
 ひろゆきなんかが言うように、これからのマスコミに求められるのは、オピニオンでなしに、そっちの方だろうと。情報に、金払う。ただ、スポンサーなしに、調査力保てないか。規模、ネットワーク。あらゆる情報は編集されている。無償こその信じられなさ。情抜きの報、報抜きの情。ようわからんが、何かなるような、ならんような。少なくとも、今万全ではないし、将来完全無欠のものが生まれるとも思わないが、今は段階から段階への過渡期かもしれない。
 日曜日に桜木町行ったら、ペッパーランチは営業していた。店員は女だった。心なしか暗い表情に思えた。客は入っていた。貼り紙があった。貼り紙の中身は読んでいない。近づいて、自動ドア開いたら嫌だからな。