WBCフライ級タイトルマッチ 内藤大助vsポンサクレック・ウォンジョンカム

goldhead2007-07-19

 放送予定を見て驚いた。「27:27〜」。俺は一日何時間の世界に住んでいるのか、と。それがここまで深夜なのか、と。そりゃあ試合自体の資金不足で、スポンサーを募るような事態ではあったようだけれども、地上波で見られるだけでいいと思うべきなんだろうかね。その割りには、亀田祭りなんだからな。今回も、ポンサクがらみで言えば、なぜか亀田興毅とのマッチメークが話題になるくらい。しかし、いくら落ち目とはいえまだ話題はある亀田戦で、天下のポンサクレック・ウォンジョンカムに一億出ないか、とも思う。まあいい、深夜の内藤戦だ。見たのは朝の七時から、ビデオでだけど。
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1R ポンサクレック9-10内藤
名前は聞いてきたが、初めて見るポンサクレック。スタンダードなタイプとのこと。立ち上がりは、よく動く内藤が少しだけ取ったか。ポンサクは大振りもあって、早めに狙ってるんだろうか? 減量苦の話もあったし。
2R ポンサクレック---内藤
カットですよ。放送予定時間見て、フルラウンド無理じゃね? って思ったけど、やっぱりか。ちょっとナレーションで……とも思うが、それはそれで放送から緊張感無くなりそう。丸まるカットの方がいいのか……。便宜的に10-10で。
1R ポンサクレック9-10内藤
リーガルブローでポンサクが額を切る。なんとなく日本人が切るシーンを見ることの方が多いように思うが、今回は逆。で、カット流血はTKOにもつながるもので、その要因ともなるカットを食らわせたってことは、内藤のポイントでいいんだろうか? と。
4R ポンサクレック10-9内藤
アナウンサーが亀田の話など。ここはポンサクレックのボデーなど入ったのではないか。
5R ポンサクレック9-10内藤
内藤の方に有効打多く、コントロールしているように見える。
6R ポンサクレック---内藤
ここも放送カット。10-10。
7R ポンサクレック9-10内藤
ポンサクはラウンド開始までワセリン山盛り処置。額の傷が気になるか。となると、そこを庇うために全体のリズムを狂うってこともあるのだろうか。会場からはナイトーコール。見ていてどきどきしてくる。
8R ポンサクレック9-10内藤
このラウンドは差があんまり感じられない。内藤で。
9R ポンサクレック10-9内藤
2ポイント不利のポイントオープンを見てか、ポンサクレックが開始から押してくる。ヘッドホン越しに聞こえる会場の雰囲気が変わる。ため息というかざわめきというか。脇をしめて、ゴッ、ゴッ、ゴッ、と連打してくるチャンピオン。内藤が下がる一方。これがポンサクの圧力か。おい、ちょっと、このままやられるのか!? と思わせるも、内藤がいったん盛り返す。このラウンドは危なかったんじゃなかろうか。
10R ポンサクレック9-10内藤
ポンサク、やや前ラウンドの打ち疲れあったか。しかし、たとえばラウンド終了間際にまとめてくるとか、そのあたりの動きもあんまり見られない。試合を通じて。
11R ポンサクレック10-9内藤
ポンサクレックが前半から出てくる。内藤が少し守りに入ったように見える。解説の鬼塚が何度も「ここを耐えれば人生が変わる」と言う。中盤で盛り返したが、最後はポンサクか。
12R ポンサクレック10-9内藤
いよいよラストラウンド。もう心臓どきどき。最終、さすがに両者疲れ見えるけれども、いや、まだまだ動ける感じ。動く感じ。でも、ちょっとクリンチが多く。内藤も打つが、ガードの上からで、ここはややポンサクか。

……そして緊張の緊張の、結果発表、新王者誕生! 録画ビデオ見てたけんだけど、「うぉー」言ったね。俺が内藤大助の何を知ってるかと言えば、字面の上での情報しか知らなかったけれども(ギター侍に似ているのは知っていたけれども)、いや、この試合にはしびれた。これは凄かった。面白かった。思わず唸ってしまう。二度負けた、トンコロ食らった相手を食い返す。こりゃあすごいことだろう。本当に。おめでとう、本当に。
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 俺の採点ごっこ、結果的には2ポイント差で妥当なラインだったが、公式採点の中身(日刊スポーツ買った)を見るとぜんぜんダメだ。1Rはポンサクの手数を取るべきのようだし、4Rも逆、終盤11Rは内藤を取るみたい。しかし、6Rはストレート連打で内藤の見せ場があったらしく、フルでついている。カットしちゃいかんやん。まあ、ともかく、僅差でわからんときのために、手数を数えておくようなことが必要なのかもしらん。まあ、ホームタウンデシジョンってこともなく、全般的に内藤優勢は確かな感じだったかな。ポンサクはカットがバッティングによるものだと言ってるくらいだし。
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 これで、フライ級が坂田健史内藤大助の日本人で埋まったわけか。さあ、亀田は逃げられなくなった。アナウンサーが何度か言っていたが、両者とも負けて強くなった男たち。インチキっぽい星だけを積み重ねている男が勝てるのかどうか。亀田がボクシングに背いているかと思っていたら、ボクシングが亀田に背きはじめたか。もっとも、試合は試合でやってみなきゃわからんものなのだろうけど。