エヴァンゲリオン芸人@アメトーーク

goldhead2008-04-25

 なんとなくむず痒い気持ちになるんじゃないかと思う。でも、チャンネルは合わせる。思いのほか顔を赤らめることもなく最後まで見る。僕は……満足する。
 エヴァンゲリオンについて語るときに我々の語ること……、その難しさについて思いをはせる。いや、「我々」というのはおかしい、「僕」が適当かもしれない。でも、雨上がり決死隊蛍原徹新世紀エヴァンゲリオンをほとんど知らない彼に対してエヴァンゲリオンを語る彼らは、エヴァンゲリオンをまったく知らない人にこれを紹介しなければいけない僕とほぼ同一だ。新劇場版に知らない人を連れていったとき、僕はなんと説明したろうか。
 「え、ストーリーですか? 十四歳の男の子が、父親に呼び出されて、なんか怪物みたいのと戦えって言われちゃうんですよ。え、敵? それわかんないの、不明。これがおっきい謎で、伏線とかすげー貼ってあるんですよ。なんかユダヤ教徒カバラとか、そういう宗教みたいのがバックにあって、いや、でも、SF、SFっすよ。それで、メカとかアクションとかフォントとか、すげえこだわってて。で、六時台のアニメだったんだけど、なんかもう男女のまぐわいとか、きわどいこともやってて、最後はなんかアングラ芝居みたいにして、わけわかんない精神世界で終わっちゃうんすよ。なんか人格形成セミナーみたいな、そういう精神とか内面とかも絡んできて、それで、映画で完結することになったんですけど、それもまた、なんかもう実写とか、劇場の客とか映るんですけど、そういうの、入ってきちゃって。あのエヴァ、ロボットですけど、中身人なんですよ、人の手とか剥き出しになって」
 ……とか、こんな感じになる。そうだ、ほとんど昨日のアメトークの内容に近い。「アニメなのに」、「子ども向け時間帯なのに」とか、そのあたりに頼る。そして、アニメ版最終回でペーンってなってしまったことについて、それが及ぼしたことについて説明しようとする。アニメに詳しい人、神秘思想に詳しい人、心理学に詳しい人、社会学に詳しい人などであれば、それぞれのテーマからもっともっともらしいことも言えるだろう。でも、ミーハーファンにはこれが精いっぱいなのだ。
 ……しかし、テレビの最終回、語ってしまってもネタバレにならない不思議さがある。旧劇場版にしたってそうとはいえないか。むしろ、セントラルドグマの中は隠したい、その意図がありはしないだろうか。
 もし、あなたがひな壇芸人で、名シーン一つと言われたらどうするだろうか。僕は、やはりカヲルくん握ってるシーンを選ぶ。僕がエヴァを見た最初のシーン、それがこれだった。これはなんだと思ったのだ。そのインパクトたるや。けれども、ちょっとこれはネタバレに近いような気はする。お色気シーンでは、加地さんとミサト、むしろ若き日の、夏のアパート、扇風機。これは鉄板。
 オリエンタルラジオには初めて好感を抱いた。一つのシーンをあそこまで語ることは、僕には無理だ。綾波レイの声だけを集めたMDを編集することもできない。あのゼルエル襲来一人芝居芸は、食うところまでの完全編を見てみたい。トークの中では長すぎる。そして、綾波の侵される(犯される)シーンでの「性」一文字、なるほど納得できる。
 世界のナベアツ使徒紹介芸というのも新境地だろうか。ほかでやっているのかどうかは知らないが、数字+要素であのネタにも発展がありそうに思える。野球の打順、歴代の何か、年号などなど。
 ほか、バッファロー吾郎の出番が少なかったのは少し残念だけれども、有田哲平あたりがザ・コブラなどを絡めて、しっかり中心を作ってくれているあたりが安心できる。ともかく、なかなかに詰め込んで、一回でできる限りのことはやったという感じはする。第一回で、できる限りは。これはもう、<破>公開時あたりに合わせて第二回は確実だろう。わざわざ次回予告に大層すばらしいネタを仕込むくらいなんだ、期待してるぜ。それに、呼べるゲストも少なくあるまい。たとえばここ半年くらいのいつだったか、深夜の番組で内村光良が「今さらエヴァにはまってる」むねのこと述べていたような気がする。もちろん、栗山千明あたりもいい。でも、大仰すぎると面白みが薄れるので、ケンコバあたりは押さえておきたい。
 あと、テレビ東京、テレビ版の再放送とかできないのか。やってくれ、深夜でも早朝でも、夕方六時でもいいぜ。
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