漫画『新世紀エヴァンゲリオン』(貞本義行)を一気に読む

Kindleストア-[まとめ買い] 新世紀エヴァンゲリオン
 どこで最初に情報を知ったのか(たぶんhttp://kindou.info/57649.htmlはてブ経由?)忘れたが、今ならKindleストアで全巻で700円! というのを見かけて、即座に購入してしまった。おれは電子書籍というものはあまり利用しないし、漫画ならなおさら紙がいい……のだが、14冊700円である。「ついに完結」の話題などを見たときには「よし、いつか一気に読むぞ」と思っていた作品でもある。おれにしては700円馬券を買うくらいの軽さでポチッとした。ちなみに、この価格設定は11月26日までらしい。
 漫画『新世紀ヴァンゲリオン』。Wikipedia先生によると1995年スタートらしい。おれも、最初の3巻くらいまでは買っていた覚えはある。ただ、エヴァについてはアニメで先に内容を知ってしまっている。そして、正直なところ、コミカライズ版をそれほど面白いとは思っていなかった。ただ、絵は文句無しにいいな、というくらいである。ただ、それでもコミカライズ版を買い始めたのは、テレビ版や旧劇版があんなことになってしまって、いろいろな風呂敷がたたまれていないようなところを、どう描き、どう終わらせるのか、というところにあった。それがまさか「足かけ19年の長期連載作品」になるとは思ってもいなかった。いつしかコミカライズ版を追うのもやめてしまった。たまに漫画版ではこういう描写になっているとかいう話を見かけるたびに、「完結したら読もう」と思うくらいであった。
 して、「完結したら」からしばらく経つが、この機会逃すまじということになった次第。iPhone5Sでペラペラページを送って読み始めると……これが全然止まらない。おもしろい。これはその、失礼ながら、意外なことに。ちょっとした設定の違いにもワクワクするし、漫画版の渚カヲル君というのもはじめてだし、ラストもきれいにまとめ上げてあって……よかったわ。いやはや。
 そしてまた感じるのは『エヴァ』という作品の持ってしまった吸引力のようななにかであって、新劇場版はどうなってんの? なんかこの時期にセブン-イレブンがフェアやったり、このキンドル版の安売りもなんかのゲームとのコラボフェア? だったりするんだろうし、本来予定はこの時期だったんちゃうん、公開が、とか言いたくなってくる。
 が、(事情は違うのだろうが)コミカライズ版ですら「足かけ19年の長期連載作品」になってしまう代物なのである。作り手の魂は縛られるか、壊されるのかわかったもんじゃない。なにせ、一介の消費者にすぎないおれですら、下手すりゃ人生の半分くらい縛られてるんだ。仕方ない部分はある。……っつったって、すばらしいコミカライズ版を読み終えてエヴァ熱が高まってしまった今、「のんびり待つことにしよう」という気にはならない。とっとと観せろ『シン・エヴァンゲリオン劇場版』!