『RD 潜脳調査室』#6「ラブ・レター」

 いい話じゃねえの。ちょっとだけ『RD』に対する期待が低まってたんだけど、盛り返された感じがするよ。本を読むミナモの表情だとか、家族崩壊に危機感を抱くソウタの表情だとか、細かいところもいいじゃねえの。
 細かいところといえば、作中のデータ画面だとか本の中身だとか、びっしりきちんと文字で埋まってんじゃん。俺、最近テレビ換えたばかりなんだけれども、それで録画したの一時停止すりゃぴしっと見えるわけ。前の14型ブラウン管+VHS三倍じゃあ、この楽しみはなかったな。しかし、こう高解像度になっていくと、アニメの制作においても、「どこまで情報を詰めるか」ってのも出てくるかもしらん。今までは適当に「□□□□□□」でごまかせていた部分を「周恩ボブ Bob Zhouen」とかにしなきゃいかん。周恩ボブ好きだな俺。しかし、周恩来は周・恩来であって、それだけ周恩ボブは名前として近未来的だと言えよう。
 その近未来では紙媒体の本は薄れているようだ。図書館の司書も「閑職の幸福」ってわけなんだけど、もしミナモが電脳化してたら"I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes." とか顔の周りに書いてあったかもしれない。しかし、人ではなく、本=情報の側のデジタル・ディバイド。これは士郎正宗が『攻殻機動隊』(の欄外)で言及していたことだったっけ、そのSFテーマも盛り込んでいて好感。しかし、本のデジタル化に対する反対運動って、そっちの方が『図書館戦争』みてえだなとか思ったり(あっちの方は「作画きれい<話の設定に食いつけない」になって、観るのをやめた)。
 まあ、何よりかなわなかった悲恋、時の流れその他いろいろ。託体ベッドの会社をやったのも、波留さんへの想いからなんかね? まあしかし、この話がゲストやサブキャラでなく、主人公というのが珍しいのかもしれない。外宇宙や時空の割れ目から帰ってきて、主人公は若いが、というのでないのも新しいかもしれない。ただ、電脳―義体、心(脳)≠身体の世界において、老いとはなにか、人は永遠に生き続けられるのか、そのあたりはわからん。心身相互というのもどうなのかわからん。スイーツをばくばく食っても、電脳が警告しないのか、しないのだろうなあ。
・その他アニメの感想______________________
 『紅』はなんか好きだ。右手がバキバキのどうたらのところはよくわからんが、そうでないところが面白いといっては失礼か。しかし、そういった何かがなければ若い男と幼女の同居などもありえないか。『Vガンダム』は最終三話だけ観たか。しかし、最後の最後のカテジナさん、あれ萌えじゃねえの? いや、わかんねえけど、いいじゃないか。カテジナいいよ、この真っ黒のガンダムの救いだよ(そうだろうか?)。『隠の王』もなんとなく好きだな。小悪魔は毎回やってほしいが、そうもいかないのか。『XXXHOLiC』はなんか麻雀やってて、片山まさゆきとかアカギネタなど出していたっけ。「ヅガーン」って言ってほしかったなとか。しかし、あんなに役満連発では緑一色もありがたくあるまいて。そういう主題ではないか。それにしても、この細長いキャラに合わせた雀卓のでかさにはしびれた。『ドルアーガの塔』も順調に面白いし、あとはそうだ、『マクロスF』、これはいいなあ。「深夜<その他」というヒエラルキーというかそういうのがあるのかないのか知らないが、こういうのは日曜の午前中とかにやったら、子供もSFやマクロスやアニメに目覚めるんじゃねえかとか思ってしまうが、しかし深夜でなくては巨大女フェチなどもできないのかもしれない。いや、巨大なのはいいか。まあそんなところで。
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