『紅』

○一見ひ弱そうな少年が、キレるとバルバル言いながら武装現象(アームド・フェノメノン)して大財閥の幼女をかくまって暮らすという、この歳のアニメ初心者には敷居が高そうな作品だと思っていた。
●が、意外なことに絵柄も話も落ち着いており、逆にもう、そういう設定いらないのではないか、という、ある意味本末転倒なのかもしれないような感想を抱く。
○日常生活のあたりでは、やはりミュージカルが真骨頂(←腕からなんか出てる感じ)だろうか。これはたいへん好きなので、録画を消さないでおくつもり。
●オープニングとエンディング、映像も音楽もよかった。
○最終回方面については、いまいち乗れなかった。あんだけなんだかわかんない鬼畜一家なら、鉄砲ぐらい使えばいいのに。
●紫の決断についても、少し先が見えない感じがしないでもなく。親父が完全に盾になってくれるのかどうか。
○というか、ベタかもしらなんだが、一緒に五月雨荘に帰ってもいいんじゃねえかとも。まあ、それでも先は見えないわけだけれども。
●主人公の最後の脳内映像のシーンは感傷的で好き。もっと感傷的にもなったろうけど、どっちかが死ぬというのはさすがに面白くないか。
○これに続編はあるのかどうか。原作は続いているらしいが、しかしまあこれはこれでいいだろうか。
●あの骨みたいなの使う使わないの覚悟についてはあんまりわからなかったな。ヤクザ相手に使ってたっけ。そのあと、なんかあったっけ。ただ、さんざん出さない出さないで来て、いよいよ出すというあたり、本当に使わせたくなかったという作り手の意図があったのかどうか。
○このアニメが、いったいアニメ的にどうなのか、というのはよくわからない。設定とかはいかにもアニメアニメしたアニメというところという印象はあるのだけれども、そっちに流れきっているようにも見えないのはなぜなのか。どこかにすり寄って、すり寄った先に俺がいたのかどうか。
●まあ、ともかくこのくらいの作品やってくれるようだと、まだまだ当分俺はアニメを観るぜ。本なんか読まないぜ、っと。