6月27日の扉

 仕事をしたいでもなくしたくないでもなく、サンダルのまま外に出てシャツの上から日ざしを感じて、俺は歩き始める、夏の方に向かって、夏に夏に向かって、サンダル引きずってただ夏の方に歩き始める。夏へ、夏へどんどん夏へ歩いていく。両の手には何も持たず日焼け止めもつけず、夏の方へ歩いていく。もう夏のようでもあり夏のようでもなく、それでも俺は歩いていく。コンビニでお茶とガムを買って帰る。