アニメの敵はあなたと一緒になりたいの

 北京五輪などあって録り溜めた状態になっていたアニメを一本ずつ消化。『マクロスF』、『RD潜脳調査室』、『隠の王』、そして『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』っと。まとめて数話見ると、ボリューム感もあっていいわな。しかし、どれもこれもこの春の改編からスタートしたやつあって、俺があらためてアニメを見始めた当初のラインナップから、ワンクールの2本(『紅』と『ドルアーガの塔』)が消えただけだな。まあ、そういうこともあるだろう。
 それでもって、この中で終わりに向かってえらいことになりつつあるといえば、『コードギアス』になるだろうか、あまりアニメ自体見ていないが、ここまで敵/味方的な枠組みを自由自在に組み替えて突き抜けさせるようなのは珍しいのではないか。しかし、あれだな、コードギアスの皇帝の、なんといったっけ、人類補完計画みたいなのって、灰狼衆の首領も同じようなこと言ってて、要するに行きつく先はバジュラになっていくような、そういうところがあるよな(まあ、すげえ大雑把に)。だいたいそういうのは、「個」を優先して打ち破られる悪役の運命なんだけど、そういう人類の個の垣根を越えて、みてえな発想はどのあたりが始まりなんだろうか。ユング以降だろうか。SFで言えば、アーサー・C・クラークの超名作、なんかが思い浮かぶが。
 しかしまあ、悪役も単に「世界征服したいです」というのだけでは済まないから大変だ。ある種の言い分がなくてはいかん。下手すると、悪役の方に肩入れしたくなるようなことを言うくらいじゃなくてはいかん。融合系でなければ、完全な管理統制社会で平和を維持、とか(そういやガンダム種死も観たんだった。また感想メモしなきゃ)。それでも、たまには鬼道衆(『妖星伝』)みたいにただ悪を為すことでそれ自体に意味を与えるとか……いや、たぶんそういうのもあるんだろうな。
 まあいいや、そういう考察は世の中に溢れているだろうから、いつか適当に漁ってみよう。それにしても、マクロスFコードギアスはこのまま終わる気がしないが、どうまとめるのだろうか。とくにマクロスFについては、『宇宙のランデヴー』的な、『ゴールデン・フリース』的な『タウ・ゼロ』的な、そういうシチュエーションが非常にいいので、これはもっと見たいとも思うが、そうもいかないだろう。SF的な着地に期待したい。あと、俺はアルトとシェリルにくっついてもらいたかったんだけど、ランカはあそこまで遠くに行くとは思わなかった。キラッ。それと、RDの方はまったりとやはり終わりに近づきつつあるようであって、これのソウタとホロンのカップルというのはすこぶる魅力的な組み合わせであって、ホロンの方の中がいったいどうなのかとか非常に気になったりしているところ。