横浜刑務所で買ったもの

 横浜刑務所(横浜市港南区)の30代の男性刑務官が、受刑者を刑務所敷地内のごみ置き場に閉じこめたり、「デブ」と呼んだりして、06年10月に厳重注意処分を受けていたことが18日、わかった。

http://www.asahi.com/national/update/1118/TKY200811180043.html

 この事件をうけて、俺は横浜刑務所祭り(そんな名前だったっけ?)に行ったさいに買った、刑務所グッズのことを思い出した。刑務所の中に入ったことだけ熱心にメモして、せっかくの買い物についてすっかり忘れていた。

 そうだ、ともかく刑務所の中見学も大きな目的だったが、刑務所で製造された製品というのにも興味があったのだった。行ってみると、地元町内会などが食べ物の店を出していたり、刑務所作業に関わる企業の出店もあり、すべてが刑務所作業品というわけではなかった。しかし、刑務所の品ははっきりとそれがわかるように配慮されており、刑務所の物を買ったつもりだったのに、実は違った、悔しい、死にたい、などということは起こらないような仕組みだった。

 写真左から。
○デニム製ブックカバー……島根か鳥取だったか。価格は70円。はっきり言って、通勤中に本を読めない(徒歩or自転車)ので、あまり使う機会はない。でも、ちょっとブックカバーくらいあってもいいじゃない。裏にシール。検品印などがきちんとある。

○まな板……これはどこだったかな。スプルース材だったかな。厚くって立派だった。価格は、1,000円くらいだったっけ? ホームセンターで買うのと同じか、安いくらい。金具の取っ手がついており、オールドスタイル。

○細うどん……横浜刑務所名産。全国で加工食品を作っているのは、ここと市原だけ。で、この細うどんは小麦粉と塩だけ使っており、でんぷんが入っていないのが売りだったっけ? コシがあるけど、ゆで時間が多少長いのだとか。まだ食べていないので味はわからず。価格は安かったと思う。

○函館刑務所小物入れ……函館と網走は、刑務所を前面に押し出したグッズを作成しているよう。これは、腰のところにぶらさげる、ケータイとかタバコとか入れるもの。ともかく、作りがしっかりしているという印象。頑丈だ。あとは、裏地に和柄など、なかなかデザインもいい。同行者はこれと同じデザインの腰巻きエプロンを買った。ポケットなどついていて便利そう、そして頑丈そう。

○網走刑務所湯飲み……文字通り網走刑務所謹製。文字入りと文字なしのものがあり、正直ここまで露骨なのは少しつまらないようにも思えたが、せっかくなのでというところもあってチョイス。値段は安かった。サイズがでかいのは好みだ。

○ポケットティッシュカバー……まあなんということもないけれども、52円。街でもらったポケットティッシュ、かばんにつっこんどくとぼろぼろになったりするからね、これでカバーしようという算段。

 ……という具合。実は革靴を買おうかどうか、買う寸前まで行った。ちゃんとした皮で、しかもやけに軽い。ただ、デザインがおっさん臭すぎた。唯一いけそうなやつは、サイズがなかった。これは惜しい。あとは家具。家具の良し悪し、相場などわからんが、なんとなく古風でしっかりしてあるだろうものが売られていた。買う金も置く場所もないので、自分自身については無縁だが。
 まあ、そんな具合で、かなり安く、なおかつ楽しめるショッピングであった。あと、刑務所関係ないけど、直販野菜とかでアホみたいな安さでにんにく買ったりした。

 でもあれだ、本当の意味での刑務所グッズ、それを買えれば最高だった。たとえば、公式差し入れ品(これは高め)だとか、あるいは房の中で実際に使われる、例の色のふとんとか、官製パンツとか、そんなのだ。いや、それは売るわけにはいかないか。売ってたら買うけどな。それじゃあまた来年、バハハーイ。
 あと、事件については意外な感じがした。いろいろの刑務所ものを見るに、職務に忠実でありすぎるがゆえの過剰な暴力、みたいなものはあっても、ゴミ置き場に閉じこめたりする、どうも規則外の中学生みたいなそんなのというのは、意外だ。でも、それが実態なのかもしらん。今さら刑務官にはなれないし、やはり正々堂々入るしかないのか……?

関連______________________