熱発ノスタルジー

 火曜日の帰りには、なんか喉が痛いことに気づいていた。ただ、喉だけが痛い。そして今朝、そうとうに喉が痛い。ただ、喉だけが痛い。が、会社行ってみたら、なんかちょっと鼻のぐずつきもあって、ちょっと咳が出るようになった。熱っぽい。風邪だこれは、ということになって、早退した。
 帰り道、スーパーと薬屋とコンビニに寄った。スーパーで昼飯用の弁当と2リットルの緑茶ペットボトル、食パン、菓子パン、うどんを買った。薬屋で喉に効く銀のベンザブロックを買った。コンビニでプリンと龍角散のど飴とまんがタイムなんとかを買った。会社からは常備薬のトローチと栄養ドリンクを「持っていきます」って言って持ってきた。あきらかに買いすぎだが、「風邪を治さなければ」という甘えみたいなものもあって、まあいいじゃないか。年中風邪をひいていたら、破産してしまうが。
 それで、昼過ぎに帰って、「笑っていいとも」を見て弁当を食った。静かな平日の昼間、熱でぼんやりしながら、だ。小学生のころ、学校を休んだときの感覚がよみがえってくる。テレフォンショッキングのゲストはリリー・フランキーだったが、もっと俺のよく知らない、地味な中年の女優かなにかだったらよかったのにって思った。
 食後、銀色のベンザブロックを飲んだら、「ごきげんよう」を見ることもかなわず、すぐに睡魔に襲われた。起きてみたら五時を過ぎていた。喉の痛みがおさえられていて驚く。熱はまだある。