フライ・トゥ・ザ・ワールド、あるいは粉砕されたレンズの国


 フライ・トゥ・ザ・ワールドなんつっちゃってね。

 飛行機の写真なんて撮っちゃったりしてね。望遠レンズに交換しようなんてね。

 コトン、コロコロ、ガシャーン、はい、レンズ粉砕キタコレ。

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 おわり

 それでも人生という名の冒険は続く。

 希望を失った人間は笛を吹きながらどこへ行くのか?

 記憶が壊れた人間は。

 少し、覚えていることがある。

 羽田空港の本屋、官能小説コーナーが妙に充実していたこと。

 月刊「旅と官能小説」1月号。

 特集1:ローカル線と家庭教師の誘惑

 特集2:徹底討論、LCCは官能小説の旅を変えるか?

 そして、どこに行こうというのか?(死ぬまでに一度は海外へ?)

 祈りと片道切符。

 帰り道、iPhoneをコンクリートの地面に落とす。


……

 実際のところ、粉砕されたのはプロテクターである。換装して動作確認したら、AFも問題なく動く。歪んだ輪っかが装着口にめり込んでいるのをラジオペンチで引っこ抜く。エアでレンズ表面の細かい細かい破片を吹き飛ばす。それでもどうしようもない粉について、綿棒にレンズクリーニングリキッドをひたしてペタペタやる(こすらないように)。そして、最後にリキッドをレンズクリーニングペーパーをひたひたにして、それを上に持ち上げたりする。最後拭きとったら、ヒビも傷も見あたらなかった、ということにしておく(写真は作業途中)。
 扱いが、ぞんざいなのだ。油断もあったし、ほかの人のバズーカみたいな高額望遠に比べたら安物だし、という思いもあった。が、俺にとっては十二分であって、買いなおしなど効かないのだ。まったく、どうしたものか。レンズを交換式にしようなんて最初に言い出したやつは誰だ?
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