今週のお題「文化祭や学園祭の思い出」
↑……とかいう文言を、見ただけで怖気だつような思いをする人間というのは、「おいやめろ」とタグをつけたくなる人間は、この世で息をしている人間のうちどのくらい存在するのだろうか。よくわからない。ただ。少なくとも多数派ではないはずだ。多数派だったら、文化祭や学園祭なんてものは、この世から粛清されているはずだ。
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……とか言いつつ、おれはこんなことを書いたりもしている。というか、その中に書いてあるか。
- 6年間男子校だった俺が『男子高校生の日常』を見るのこと - 関内関外日記(跡地)
- 冴えない時間を一緒に過ごしたのが友だちってもんだよな? /『けいおん!!』第五話「お留守番!」を見て - 関内関外日記(跡地)
おれはすさまじく人見知りなので、下手をすると家族以外との会話なし6年間、12年間の可能性もあった。だが、なにかしら人間関係を作り、男子校らしいつるみ方ができたこともあった。しかししかし、一回喧嘩になったり、面倒くさい感じになったりすると、その関係の回復というものが全くできない人間であって(要するに敵か味方かにしか人間を見られず、固定するとそのまんまなんだな)、幼稚園、小学校、中高と、それを繰り返してきて、まあ立派な「ぼっち」期間もあるし(そりゃ寝たふりうまくなるよ!)、不登校もあるし、そのあとひきこもりのニートにまでなってんだから、「文化祭や学園祭の思い出」という文言を見て三十過ぎて嫌な汗かいたり、Appleの新しい認証の「あなたしか知らない秘密の質問」の内容がリア充すぎて答えられなかったり、牛丼屋以外の飲食店に一人で入るのにかなりの勇気がいるとか、スターバックスには怖くて入ったことがないとか……。
……なんかひどく弁解じみてきたのはなんだろうか。もこっち(ちなみに表紙はカラーでわりとポップでかわいい感じだけど、中身は適度にリアルな不細工さが)に寿命と引き換えに殺される側になりたくない、みたいな感じがする。まあ結局、なんとかハードモードから逃走し、ひきこもりのニートを経て、人間関係をミニマムにしたところに落ちついてしまった人間の引け目がそうさせるのか。まあ、収入や将来の見通しのなさ、未払いの国民年金、薬物による脳の調律と、べつの意味でナイトメアモードに落ち込んではいるのだが……エンディングは自死か路上か刑務所かの三択。おれのハッピーエンドルートの載ったおれの公式ビジュアルファンブックはAmazonで売ってねえのか? Amazonで売ってるのは金属バットだけか?
ただ、もう、あの教室みたいなものが存在しないところには、今のところ逃げたと、そういうところはある。考えてみれば、中高一貫男子校に行ったのも、要するにモテるかどうかというところで、低身長の自分が圧倒的に負けるし、そういうところから逃げたかったというのもあるな……。男子校時分はいくらか共学への憧れみたいな、夢想みたいなものはあったが、そこに自分が混じっても所詮は……という感じ。それで大学行ったところで、女と話せるわけもなく……、結局カラオケとかできないから大学も辞めたし……。
……とかぶつぶつ言ってる時点で、もう立派なアレだろってところなんだが、アレってなんだろってなると、コミュ障? そんなカジュアルなもんじゃねえな。まあ人格障害か。そうなると、思春期の病では済まないのだろうし、まあ、なんだろうね。これが一生だよ。ああ、なんか出口のない嫌なところに入りこんじまったよ。昇ってるのか下ってるのかもわからない、自意識の螺旋階段だよ。ああ……。
いや、『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』は、ギャグマンガとしておもしろいよ。読んでて暗くは沈まない。あと、少なくとも、おれ程度のアレから見て、もこっちが名ばかりの「ぼっち」や非リア(?)であるとは思えん(が、中身は完全に男だろ、という気がしないでもないが、実際のところの喪女がどうなのか知らないのでそのあたりは一生わからんだろう)。しかしなんだ、三巻で予告されている、文化祭、修学旅行……。ああ、おれはよくも気楽に『けいおん!』なぞ読めていたものだ。いや、かけ離れていたからこそ読めていたのか、もうなにもわからん。さらば。