全般的に分隊的だった『バルドスカイゼロ』

 ようやくのこと『BALDR SKY ZERO』をおおよそやり終えた。感想としては、「分隊やなぁ」というところ。そう、『BALDR SKY』の1と2に比べると、ボリュームもバトルもスケールも分隊や、というところ。残念なことに、おまけ要素やシステム回りも分隊や、というところか。
 もちろん、すげえスケールのSF世界を、各ルートのストーリーを紡ぎ合わせて表現したあれのあとに、あれをひっくり返すような大きな物語っつーのは難しかったんだろう。というか、両立させるのは難しい。
 だったらゼロから……というのも難しいのかもしれないし、もったいないといえばもったいない。桐島レインにシゼル少佐、この二人はいい。いいといえる。そのあたりはなにかしら、なんというか、なんなんだろうな。
 あとは難を言えば、会話がやけに冗長で、粗野な傭兵世界を表現したかったのかもしれないけれども、もうちょっと切れ味よくてもよかったんじゃねえかとかな。
 ストーリーも、なんや、まあ、うーん、なんだろ、こんなところか。前作に比べて電脳世界にジャックインし続けられないっつー設定の舞台だから、そのあたりのSF感は少なかったというか。基地内とちょっとだけ外って、場所も限られているし。もうちょい、サイバーパンク感ほしかったというところ。
 でも、グラフィックスはよかった。キャラクターデザインの人が変わったというが、違和感もなく(まあ、前作プレイから時間経ってるけど)、それどころとかシゼル少佐とかすばらしいので、もっとシゼル度を上げればいいと思った。音楽も前作の引き継いでるかな、悪くない。
 で、一番肝心なところはバトルなんだけれども、うーん、ひと通りプレイしたあと、さらにもっとという気には今のところないというか、これはおれの好きなロケットランチャーじゃない! とか、それは好みの問題だけど……。よく覚えてないけど、簡単になった、かしらん。武装も減ったか。で、敵なんかも、まあ厳密に比べてねえけどワンパターンというか、そういう気もするし、ボスキャラもそれなりという感じで、どうも。ああ、そういえば、わりとアプリが落ちることがあったけど、バトル中で処理が重くなったときよりも、普通の会話シーンとかの方が多かったような気も。よくわからん。
 ほんでまあ、攻略キャラは三人、まだ謎も残ってるようなところもあって(いや、正直言って話ごちゃごちゃしすぎてて、もうちょいどうにかならんかったですかというのもあるけど)、続編あんのかな? ないのかな? ちと文句言ったバトルも3Dでプレイしてて不快感はなかったし、これで終わらすのは惜しい感もある。さっきも言ったが、『バルドスカイ』があまりにも大きいので、世界をさらに広げるのも難しそうだが……、オノ・センダイでジャックインのフラットラインなサイバーパンクものとしてやっぱりもっとやりてえなという期待を込めて、そんじゃまた。