植物事典をめくっていて、項目名の冒頭三文字が入っている柱のところに「たちつ」とあったので、「お、誤植か?」と一瞬おもった。おもったが、目を落としてみれば「タチツボスミレ」とあって、「たちつ」からはじまる単語があったのだな、と思う。
しかし、こんな具合にa、i、uから始まる単語なんてタチツボスミレくらいじゃないのか、などと余計なことを考える。頭のなかで適当に考えても思いつかない。ただ、そんなのはあてにならない。Yahoo!辞書にこつこつ入力する。
「あいう」……いきなり「相撃つ」、「アイウェア」などと出てくる。うーん、動詞が入ってる、もしくは変化したのは無し、外来語も無し、と自分ルールを作る。
「かきく」……「柿食ば……」とは思いついたが、さて、「欠き首」というのが出てきた。名詞だ。擬宝珠柱の細くなった部分って、マニアックすぎるわ。
「さしす」……「さしすぎ」という副詞があるようだが、知らんわ。あと、将棋用語の「指し過ぎ」が辞書に載ってんのな。
「たちつ」……タチツボスミレのほかに「太刀遣い」なんてのが出てくる。動詞くっついてるけど。
「なにぬ」……さすがにこれはない。固有名詞で「なにぬねノート」というテレビ番組があったらしい。
「はひふ」……やったー、まったくない。
「まみむ」……よっしゃー、これもない。
「やゆよ」と「わをん」はいいか。
というわけで、タチツボスミレと欠き首。今日はこの二つを覚えて帰ってください。さしすぎ仕事に戻ろう……、何を調べようとしていたのか覚えていないのだけれど。