- 作者: 久住昌之,谷口ジロー
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2015/09/27
- メディア: 単行本
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『孤独のグルメ』の第2巻である。おれは(最近使っていないとはいえ)、はてなブックマークに「孤独のグルメ」タグを作っているほどには『孤独のグルメ』ファンといっていい。その2巻がようやく出た。とはいえ、ようやく出るまでの、どこぞでの連載を読んでいこうというほどのファンでもないし、録画はしたが評判のよいドラマも野毛の回を観たくらいのものである。
『孤独のグルメ』的ななにか。B級だかなんだかわからぬご当地グルメ、庶民派グルメ礼賛、というわけではない。そこがいい。酒が飲めぬという負い目があるにせよ、主人公が見知らぬ町の見知らぬ非チェーン店に入るか否か一瞬立ち止まるところがいい。我が物顔で入って行かないところがいい。つねに一人であるというところがいい。そこに店との静かなる勝負があるところがいい。とはいえ、勝ちも負けもないだろうというところもいい。いいところばかりだ。
とはいえ、こうなると我が身はどうなのかと問いたくもなる。おれは基本的に外食というものをしないし(する金がないので)、入るとしてもチェーンの牛丼屋がいいところである(できれば自販機食券制)。ようするに、日常生活のちょっとした食の冒険というところから遠いところいる。一緒に行動してくれる女も町の定食屋と大戸屋が目に入れば、大戸屋を選ぶ人間である。
要するに、格式のある、きちんとしたグルメからもはるかかなたにいるし、そこらの定食屋からもそうとうに遠い。おれには謎のスタミナがあって、休日などもなにも食わないで何時間も町をふらふらすることもある。帰り際に100円ローソンで100円のパンを2つとキャベツの千切りを1つ買って帰ろうか、という人間である。晩飯は言わずもがなである。そんな人間も『孤独のグルメ』は魅了する。不思議な話ではある。
とはいえ、おれも『孤独のグルメ』に出てきそうな店に2年に1回くらいは入ったりする。
探してみたが、2年に1度以下かもしれない。……いや、書き残していないだけで、もうちょっとは『孤独のグルメ』的な店に入ったりはしているだろう。野毛のどじょうの店とか……えーと、どっかのインド料理屋とか……。というか、唯一おれが常連らしき店があるとすればネパール料理屋だったりするが……。うーん、ファーストフードかファミレスかチェーンの居酒屋か。そんなもんだ。
とはいえ、なんだろうか、この2巻にもペルー料理店が出てくるが、日本的な店よりもそういう店のほうが入りやすいというのはあるな。元からアウェイだし、メニューも知らんのだし、というような。そして、店の中に店員だか客だかわからない外国人がだべったりしてるようなところの方が気が楽だ。そういうところはある。もちろん、店の外にランチメニューと値段が書かれたりしているところには限るが。
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