
- アーティスト: The London Suede
- 出版社/メーカー: RHINO
- 発売日: 2016/01/29
- メディア: CD
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そしておれは夜、安アパートに帰った。帰って、どこかにしまってあったポータブルCDプレーヤーを持ちだした。電源コードを探すのに少し手間取った。そしておれはCDからsuedeのニューアルバムを聴いた。オーディオテクニカのヘッドホンを装着して聴いた。レンタルしたものをリッピングして聴くのとは違う、そんな気もした。
そんなことはどうでもよろしい。スウェードの新譜がどうかという話である。それがなんというか、今のところなんとも言えぬ。
傑作とか、スウェード史上最高とか言えない。むしろ、2016年になって、結成24年のスウェードを聴けることが意外としか言えない。そして、その年月を過ごしてきたおれの人生というものも、意外だ。遠い昔、Dogman Starを家のコンポ(レコードだって聴けるやつ!)で初めて聴いたときのことなど思い出す。おれは学校の制服も着替えずに聴き入ったものだった。このごろといえば、レンタルしたCDをiPhoneに取り込んで、雨の日(自転車に乗らない日)に聴くくらいなのだから、熱中も違った。ああ、WHEN YOU ARE YOUNG、あるいはWHEN YOU WERE YOUNG(おれにはこの二つの文字列のニュアンスの違いがわからない)。
おれの買ったバージョンには、本編とはべつにインストゥルメンタルと、DVDがついていた。DVDの中身はすばらしいので、できればDVD付きのバージョンを買うべきだ。絶対にDVD付きのバージョンを買うべきだ。なんてたって、ロジャー・サージェント……ってよくしらないが、映像付きで観るのもいい。むしろ、この時代、こういう形で音楽CDのアルバムというのはあるべきなのかもしれないとも思う。適当なことを言っているが。
で、結局、アルバムとしてはどうなの? どんな音楽なの? といわれても、今のところ困る。おれはもう、「スウェードの新しいアルバム出たで!」と言いたいだけなのだ。解説などではDogman Starと比較されている。内省的、というか、暗い、というか。DMSはそんなに暗かったっけ? まあ、暗かったか。どちらかといえば暗いスウェードだ。ブレット兄さんだ。ポップなキラーチューンとされているのも地味かもしれない。でも、噛めば噛むほど味が出てくるアルバムかもしれない。そこのところは、噛んだあとでないとわからない。おれはまだ噛みはじめたばかりだ。
いずれにせよ、なんというか、おれは中学生になりたてのころ「アニマル・ナイトレイト」にいかれてしまって以来のスウェードファンだ。これを聴いてしばらくは生きられる。Fight the sorrow、Fight the sorrow……。
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……おれは生のスウェードのライブを観たから、もう死んでもいいかな、と思えるくらいスウェードが好きなのである。
……『ブラッド・スポーツ』からもけっこう経つな……。