映画『さようなら』を観る

 

さようなら [DVD]

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おれにとって世界3大石黒といえば石黒正数石黒浩カズオ・イシグロであって、今回は石黒浩博士の話となる。いや、ならない。ん、なるのかな。まあいい。

平田オリザ(学生時代デーモン小暮にギターを教えたらしい)と石黒教授ロボットを使った演劇をやろうとしている、というのはなにかのニュースで見た。が、それが(なのかどうか演劇を見ていないのでわからない)、映画化されていたことはしらなかった。

舞台は本格的に原発事故が起こって(福島だって本格的な事故だが)、人が日本に住めなくなった時代のこと。日本に残された人々は海外への移住者に選ばれるのを待つ日々。そこに、南アフリカ出身の病気を患った白人女性と在日コリアンの男と女性をサポートするための旧式のロボットがいて……。

と、ちょっと詰め込みすぎでね? やや説明が多くね? と思わないことはなかった。映像には美しさがあったから、ゆだねてくれてもよかったんよ、と思わないでもなかった。ジェミノイドFの存在感で間は持つ。そして、あの日以来、われわれはわれわれの廃墟を夢見ることができる。

あ、なにか惜しかったな。そういうのが正直なところだ。芯を食ったが角度が悪かったのか、当たりはよかったけど逸れていったのかわからない。ハリウッドなど技術を用いれば、合成でもっと機械人間らしい機械人間をCGIで画面上に登場させることはできるだろう。でも、本当のロボットなんだぜ、こいつは。ああ、そのうち石黒エンターテインメントとか芸能事務所始めないだろうか。石黒教授の写し身から、ジェミノイドF、マツコロイドなんかがモニタの中に出てくるのさ。いや、そのころには、そんなものなくったって、そこらを歩いていたらアンドロイドやガイノイドがうろうろしてるのかな?