先月の終わりくらいから、テレビ朝日の映りが悪くなった。上の写真のようなブロックノイズが出る、音声が途切れる、やがて「受信できません。アンテナをご確認ください」みたいな画面になる。
ほかのチャンネルは、なにもかもうまく映る。テレビ朝日だけは映らない。おれはそこで、素人なりに「これは機器の問題ではなく、アンテナの問題だろう」と思った。
今調べてみたら、「一局しか映らないのはアンテナのせい」というのは、まさに素人考えだったようだが。
テレビのノイズの原因はなに?「ブロックノイズ」と対処法について|生活110番辞典
まあ、素人考えのおれは、アパートを管理する不動産屋に電話した。
「テレビ朝日しか映らないのです。テレビ朝日だけなので機器のせいではないと思うのですが」
「わかりました。では、J:COMに連絡しますので」
「はい」
と、電話が終わるとすぐに、おれの携帯にJ:COMから着信。
「点検にうかがいたいので、都合の良い日を」
「え、立ち会わなければいけいないのですか。外の工事では済まないのですか」
「はい、配線やいろいろの問題が考えられますので」
というわけで、おれは一週間後くらいの午後一時を指定した。
その日が来た。その日のために、おれは前日、「一応」部屋の掃除をしていた。ひょっとしたら、部屋に入ってくるかもしれないから。この時点でおれは、J:COMがアンテナをチェックし、アンテナを修理などし、おれが部屋でテレビを確認するくらいだろうと思っていた。
が、違った。
おれがテレビ朝日の映りが悪いことを確認し、念のためiPhoneで撮影し(修理人が来たときだけなおる機械とか、病院に行ったときだけおさまる症状とかあるじゃないですか)、コンビニで買ったサンドイッチを食い終わり、『人種は存在しない』(ベルトラン・ジョルダン)を読んで、孔雀が死んだかな? という頃合いでドアのノック。J:COMの人。
「では、失礼します」
おれの部屋は一瞬で陥落した。まず、おれのテレビを、ケーブルを確認するのだ。とりあえず、映りの悪いテレビ朝日を見せる。システムベッドの下のせまいところのケーブルを指し示す。
J:COMの人、ケーブルを抜き、なんらかの検査機器につなぐ。「9チャン、MX、○○、7チャン、テレビ東京、○○」(○○には二桁の数字が入る、「チャン」とか言ってたかは記憶が曖昧)。そうだ、もう一人いた。その助手のような人が数字を手書きでメモしていく。
そして、「5チャン、テレビ朝日、70」(だったと思う)。他の局でも70台はあったが、一番低かった。
「フジテレビが映らないことはありませんか?」
「いや、前にNHK総合にノイズが入ったことがありますが、知らん間になおっていました」
次にJ:COMの人、ケーブルを交換した。交換するときに、Blue-rayレコーダーの裏を見たいと言ったので、慌てて上においてあった小さなフィギュアをどけた。……フィギュア。おれの部屋のあちこちには、適当にすばらしいストライクウィッチーズのフィギュアが置いてある。壁には島田フミカネ先生のエイラーニャのポスターが貼ってある。だからなんだというのだ。……ブツブツ。
ケーブルを差し替えても、テレビ朝日は映らなかった。おれは安心した。ここに至るまで、アンテナのせいと決めつけて、自分の部屋のケーブルという可能性をまったく排除していたからだ。
「どうも、やはりアンテナの問題のようです」
「はい」
「では、私どもができるのはここまでですので、今日は失礼します。ケーブルはお使いください」
「へ?」
……おれは、てっきり、J:COMの人たちがアンテナの修理までするものと思っていたのだ。「J:COMってアンテナ修理もするのか」とか思っていたのだ。違う。今日は、おれの機器、おれのケーブルの調査、もしもそこに問題があるなら、それをなおす、そこまでの話だったのだ。
「では、あとのアンテナについては、オーナーとの話ということになりますか」
「はい、あとは、ケーブルを引くかどうかということになります」
J:COMの人たち、去る。
おれは、すぐに不動産屋に電話して(もちろんJ:COMの方からも報告が行くのだろうが)、現状を伝えた。
「……というわけで、J:COMさんは帰られました」
「では、状況は変わらないということですね?」
「はい」
「今、オーナーもまじえて、J:COMのケーブルを導入するか検討していますので、できるだけ早く、対処いたします」
「まあ、テレビ朝日が映らないだけなんで、そんなには急いでいないのですが、設備の方なので、よろしくおねがいします」
「はい、またJ:COMさんの方から連絡がいくと思いますので」
時計は一時を十五分も過ぎていなかった。「工事が長引くようだったら午後休んでやろう」と思っていたが、この時間では部屋にいてもなあとなり、ジャケットを羽織って、会社へ再出社。
ドアを開けると、まだJ:COMの人たちが外にいた。外の方でアンテナだか電波状態を調べていたらしい。
「(黄金頭)さま、いま、外の方を調べていましたが、たしかに5chだけペコンと下がっていました」
「そうですか。わかりました」
……というわけで、おれのテレビ朝日は映らないままだ。しかし、なぜJ:COMだったのか。アンテナをなおすなり、交換するのであれば、やはり電気工事店などが来るはずだろう。電気工事店ならば、室内のケーブルの検査もできただろう。だが、J:COMだ。おそらくは、不動産屋が管理しているほかの物件などは、もうJ:COMのケーブルにしてしまっているのかもしれない。古い、このアパートは、アンテナのまま。だが、住民のひとり(おれ)が苦情を入れてきた。じゃあ、ケーブル化するか。だが、できるのか、という問題がありそうな口ぶりだった。どうなることやら、よくわからない。でも、ケーブルが無理な建物(というケースがあるのか知らないが)だとしても、最悪アンテナを交換すればいい(……のだよな? だって、前は普通に映ってたし、最近新しい建物が近所に建ったわけでもない)はず。そして、できれば、立ち会わないですめばいいな。
今回は、以上。
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ところで、そろそろREGZAも古くなってきてんだよな……。次買うとしたら、名前はよくしらないメーカー(おれは家電に詳しくないです)の、安くて今より一回りでかいやつにしよう。