アニメ『イジらないで、長瀞さん』が終わってもうた

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おれには苦手な漫画、アニメのジャンルがある。苦手というより、無関心といったほうが近いかもしれない。それは、そのジャンルは「ラブコメ」という。ハーレムものだろうか、妹ものだろうが、興味がわかない。アニメについては見られるかぎりすべて二話くらいまで見るが、いわゆる「ラブコメ」を最後まで見た覚えがない。

……が、『イジらないで、長瀞さん』には参った。完全に負けた。上がらずの大団旗に白旗を掲げるくらいのものである。クエー。

というわけで、いい歳したおっさんが、にやにやの呆け顔でアニメを見ている姿はだれにも見せられないな、と思うのである。そのくらい、おれは呆けた顔をして、にやにやしながら『イジらないで、長瀞さん』を見ていた。

ついさっき、最終話が終わった。泣きそう。

で、やっぱりなんで、「ラブコメ」というジャンルがだめなのに、『長瀞さん』に夢中になったかという話になる。そんなのは一言で済む話である。おれがドMだからだ。それ以外に説明のしようがない。

え、おれはMなの? というと、そうである。何度も説明しないが、NTRに心奪われるのもMの形なのであろう。八重歯の尖った女性にいじられたいというところはある。あんまり頼られたり、引っ張ったりするのは苦手だ。いじわる言われたい。そういうところはある。そして、センパイと同じく触られると敏感で、すぐに「ひゃー」と言ってしまうところもある。どうでもいいですか。

というわけで、長瀞さんのドSっぷりがすばらしかったと言わざるを得ないのだが、やはり単なるSとMには収まらない、「Sデレ」(単行本一巻の帯にあった言葉)っぷりがたまらんのである。どんどん変わる長瀞さんの表情、これがたまらなく魅力的なのである。イジってるときの表情はもちろん、照れたときの表情もいいし、なにより好きなのは、他の女子がセンパイをイジっているときのジト目(?)である。あるいは、黒目ぐるぐるである。あれが面白くて、かわいくてたまらない。

で、「オタクとギャルもの」というジャンルみたいなものもあるかもしれないし、そちらにも明るくないが、この長瀞さんとセンパイの距離感というのもたまらない。そして、それを見守る(?)長瀞フレンズの距離感もいい。どんどんセンパイをイジって、長瀞さんの睨みつけを引き出してくれといいたい。

とかなんとか、まあ、あれだ、『長瀞さん』の歴史はけっこう古い。インターネット発祥だ。だが、おれはとくにそちら方面にも詳しくなく、アニメ化されて知った、新参者である。どこかで、『高木さん』と混同していたところすらあるかもしれない。でも、もう知ったのだからよい。うれしい。

うれしいが、アニメが終わってしまった。いや、こういう言い方はしたくない。第一期が終わってしまったと言いたい。

そしておれは、原作に手を出した。とりあえず4巻まで買って、読んで、にやにやしている。原作もすばらしい。一巻のラストをアニメの一期のラストにもってくるとは、なるほどなというところだ。いい。おれはおそらく、というか、ほぼ確実に原作もすべて買ってしまうであろう。そして、アニメの二期を待ちたい。アニメのすばらしいところを一つ言い忘れていてた。長瀞さんの声優が上坂すみれなのである。上坂すみれに罵られたいだけの人生だった。違うだろうか?