おれにとって雨上がり決死隊とはなんだったのか?

昨日、「雨上がり決死隊解散へ」の記事を読んだ。書かれていたことを読んでおれはこう思った。

 

雨上がり決死隊のコントって見たことあったっけ?」……あまり記憶がない。いや、ぜんぜんない、といっていい。

とはいえ、おれは雨上がり決死隊を知っている。テレビを見て笑ったこともいっぱいあったはずだ。……雨上がりの何を見て?

これが、わからない。

で、今朝、早朝、早朝覚醒。中途半端な時間に目が覚めた。すぐに二度寝できる感じでもないので、つい時計を見るついでにiPhoneをいじってしまう。この記事が目に入った。

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ああ、「アメトーク」(面倒くさいので以下「アメトーーク」とか書かないで、「アメトーク」に統一)は好きだな。これはけっこう長く見たぞ。「ー」が一つ増える前から見ていたような気がする。まあ、見るといっても毎週録画セットしているとか、その時間にはテレビの前で待機とかではなく、なんとなくやっていたら見る、くらいのものなのだけれど。

それでも、「アメトーク」は好きだな。そうか、おれにとって雨上がり決死隊は「アメトーク」なのか。なに、まだネット配信で見られるのか。リアルタイムではカープの試合(カープは負けた)を優先して見なかったけれど、せっかくだから見るか……。

というわけで、おれは早朝のベッドで横になりながらこれをAbemaの見逃し配信で最初から最後まで見てしまった。

おれがいまこれを書いているのは、寝不足になるのをわかりながら、早朝これを見てしまったので、元を取ろうという気持ちである。べつになにも取れないけれど。

で、見終えて思ったのは、上のTwitterのまとめは、やや宮迫博之に厳しいな、というものであった。

たしかに、宮迫は……浮いていた。空回りというか、温度差があるというか、よくいえば一人だけギラギラしすぎていたというか。「嫌なことは絶対にやらない、すごいガンコ者」と番組内で言われた蛍原徹(なにせ、蛍原は今現在、自分の一番大きな居場所であろう『アメトーク』を降りるとまで決断していたのだ。それは引き止められたけれど)の下した決断に対して、ちょっと軽いといってはなんだけれども、反応がずれているな、という感じもした。

とはいえ、たぶん(おれは宮迫のYouTubeを見ていないのでわからないけれど)、この番組くらいのセットで、見知った仲の芸人(ケンコバだったか、「まったく関係ないやつ一人入れたら面白かった」とか言ってて、そりゃおもしろいかもしれんけど呼ばれた方は困るよな)とはいえ、この人数相手に番組をやるのは、二年ぶりなのだ。そのブランクはちょっとしょうがないだろう。そして、二年のあいだに、YouTube向けにチューンしてきたのだろうから、チューニングが合わないのも致し方ないだろう。

そして、解散の理由についても、おれが見る限りはちょっとしたボタンの掛け違い、タイミングの悪さがきっかけだったように思える。蛍原はYouTubeをやること自体というよりも、その始めたタイミングに、耐えられなくなったように見えた。開始のタイミングが、ロンブー田村亮の会見にぶつかってしまったこと。これについて、宮迫もYouTube関係者との調整がどうこうと言いたいことはあったようだが、やはりこれだろう。それを事前に蛍原に話しておかなかったこと、これが大きいのだろう。

闇営業問題で愛想を尽かしていたのならば、「嫌なことは絶対にやらない」蛍原が、当時関係者に頭を下げることもなかったろう。しかし、最悪のタイミングで宮迫はYouTubeを初め、YouTuberになり、「自分たちで会場を借りてでもライブからやっていこう」という蛍原の考えも否定されてしまった。

解散もやむなし、か。

で、話は最初の方に戻るのだけれど、雨上がり決死隊とはなんだったのだろうか? 朝のワイドショーでもこの件がわりと早く取り上げられていたけれど、その経歴について、吉本印天然素材で人気を博し、東京進出、まではいいとして、その後がいきなり解散みたいになっている。おれは大阪時代の彼ら、そして吉本印天然素材もまったく知らない。関西でお笑いの賞を受賞したのだから、その当時はコントをやっていたのだろうか。

そして、東京進出となり(このあたりの昔話も語られていたが)、そして、おれはどこでどうやって雨上がり決死隊を認識したのだろう。これが覚えていないのだ。Wikipediaを見ると、1999年に「ガキの使い」に出て、とあるので、ダウンタウンの番組で知るようになったのだろうか。ちなみに、ナインティナインとなると、『とぶくすり』(今考えると危ないネーミングだな)で知った、とはっきりわかったりするのだけれど。くずで歌っていたのはなんの番組だ? 「ワンナイR&R 」? 見てなかったような気がする。

というわけで、ワイドショーの簡単すぎる紹介のごとく、東京での長い雨上がり決死隊の活動は、どうにも靄の中にあるようで、いや、もう自分の頭から「アメトーク」以外すっかり抜け落ちているようであって、なんとも不思議な感じがする。「それがテレビのトーク系バラエティ番組の芸人というものだ」と言われれば、そうかもしれないとも言える。しかし、それにしたって、そんなものだっけ。テレビで見ていただけとはいえ、短いつきあいじゃないはずだ。それなのに、なんにも出てこない。蛍原がでかい馬券を当てて墓をたてたというエピソードは覚えている。

まあそれでも、おれにとって雨上がり決死隊唯一の縁である「アメトーク」は続くことに鳴った。出川哲朗が言うように、この番組がお笑いの歴史に残る金メダルかどうかというとわからないが、たしかになにかこういうフォーマットというものを定着させた感じはある。宮迫が出なくなっても続いているし、なんならいずれ蛍原が去って別の司会が引き継いでも、そのときどきのネタ、○○芸人で成立していく感じもする。もちろん、このフォーマット自体がいつ飽きられてしまうかはわからないけれど。でもやっぱり、今回の番組みたいなメンバーを回していくには、それなりに長い付き合いあってのものかな。狩野英孝にできるだろうか。よくわからない。シリアスにいけばそれはそれで可笑しい出川、なにかとぶっこんでくるケンコバ、泣きながらも下ネタぶっこんでくるフジモン、そして、東野幸治のあの空気の変え方はすごかったな。うん、それだけでも見た価値はあった。

え、どんなどんな空気をどう変えたのか? それは自分の目で見てくれ。おれは見たぞ。その結果、今、昼休みなのに、ちょっと眠いんだ。それじゃあ。