交流戦を終えたところでカープの戦いを振り返る

どうにも心身ともに不調がつづいて、気づいたら6月も後半になっていた。

交流戦が終わったので、これまでのカープの戦いを振り返ってみる。

お前に興味があるかどうかなど知らん。

 

して、カープは現在セ・リーグ一位である。「ようやっとる」(もちろんほめる意味で)としかいえん。他のチームのファンから見たらどうかしらんが、「このチーム事情で首位……なの?」という、やや居心地の悪さがある。

 

なにせ、去年からこれといった補強がなかった。補強らしい補強といえば外国人打者二人だが、これが怪我だの不振だのでまったくいないのと一緒。これでどうしろというのか。あ、投げる方はハーンがいいかもしれないです。

 

それでもって、坂倉が打てない。三割だっていけそうな打者が二割ちょうどあたりをうろうろしている。つらい。ただ、石原は打ってくれる。昨年末にやや本格化(いつまでも本格化する男)の兆しを見せた堂林もあれだ。林も毎年期待のわりに、だ。内野手が足りてねえのだ。

 

そこで前半戦の野手のMVPといっていいのが矢野雅哉ということになる。日本代表でもショートのレギュラーをとりそうだった小園から、ショートのレギュラーを奪ってしまった。

 

守備力は去年だって最強級だった。ただ、打つほうがからっきしだった。大盛とか羽月くらいしか打てなかった。それが今年は現時点で.233打っている。「え?」と思われるかもしれないが、矢野の守備があってこの打率ならスタメンで使うしかないのだ。そして、押し出された形で小園が三塁を埋める。小園もチャンスでよく打った。

 

でも、まだピースが一つ欠けている。もう一人、末包くらいでいいから格となる強打者がいれば……。というのも贅沢な話だ。というか、今年は全体的に投高打底の傾向が強すぎて、原因がボールなのかなんなのかしらんが、とにかくみんな打てない。みんな打てないなら、守り勝つやつが強い。幸いにしてカープの守備はいい。それを支えているのが矢野であり菊池だ。

 

というわけで、投手の話をする。もう、みんなようやっとる。九里などは勝ち星に恵まれていないがようやっとる。床田、森下とくると安心だ。アドゥワもポーカーフェイスで先発転向成功。

 

中継ぎ抑えもようやっとる。やや去年に比べると不安さがあるが島内、完全復活した栗林。これにややキケンな球投げてすみませんの黒原に、右打者相手に無双する左腕の森浦、ターリーならぬホーリー塹江。「たまに島内休ませてもいいじゃないの」みたいな充実ぶり。矢崎などやや不安だが、二軍でもけっこういい感じの投手がいるらしいので楽しみにしたい。それにハーンも今のところ期待できる枠に入れていいだろう。

 

というわけで、なんだろうか、全体的にはいい。ただ、まだ交流戦終わりだ。選手たちに疲れが出てくるのもまだ先だ。そのときの層の厚さ。果たして、去年のように新井さんの選手起用がうまくいってくれるものだろうか。というか、今年は体調のマネージメントの意識を高めるみたいなことを言っていたけど、ベテランの秋山とか一番で使いっぱなしなのは大丈夫なのかいの。まあ、秋山史上一番若い秋山は今日の秋山なわけだけれど。投げる方では、島内、栗林も。

 

でもまあ、なんだね、いま首位というのはどうでもよくて、阪神が去年のように(去年と変わらん布陣なのにガラッと変わってしまうもなのよな、今のところ)突出して強そうということもなく、なんとなく団子状態で最後まで行けば、ゴール前のちょい差しで優勝の可能性もある。そのためには、なんかあと一押し、まだ出てきていない選手の、まだ活躍できていない選手のブレイクがあればいい。田村か佐藤(一軍と二軍の投手のレベルの差というのはファンが考える以上に大きいのだろうな)か、それともべつの誰かか。だれでもいいぞ、もちろんシャイナーが急に爆発したっていい。いいに決まっている。ルーキーだろうと大ベテランだろうと誰でもいい。

 

まあ、そのためにも、今はこつこつと守り勝っていこう。急にボールに何かがあって、ホームラン出まくりシーズンに変貌したら、ちょっと厳しいが、そんなことはないだろう。たぶん。