Amazon Dash Buttonで得られるのは金でも時間でもなく

amzn.to

Amazonの物理ボタン。これはいいな、と思った。すごくいい。どこらへんがいいのか。安いからいいのか? いや、べつに安売りドラッグストアと同じか、ちょっと高いくらいかもしれない。じゃあ、時間か? 日用品を買うという時間を得られるのか? その分、有意義に時間を使えるというのか?

まあ、そういうこともあるだろう。あるだろうが、おれはべつのことで「いいな」と思った。それはなにか。「記憶の代行」あるいは、「記憶の不要化」である。

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たとえばおれは、睡眠時にスリープスプリントというマウスピースを装着している。朝、起きる。スリープスプリントを「酵素入りポリデント」に漬ける。そこから一日が始まる。

酵素入りポリデント」。本来は入れ歯用のものである。入れ歯となればかなり重要な義肢というか義歯であって、それに必要なポリデントも相当に重要なものだろう。

ところが、おれの「マウスピース洗浄用のポリデント」となると、かなり意識しないもの、なのだ。べつにスリープスプリントをしなくても眠ることはできる(翌日アホみたいに眠くなる可能性はあるが)。そして、108錠入りのものを買って、「これを使い終わるまでにおれは生きているのだろうか」と毎回思いながら、生きてしまっている。

そしておれは、残り少ないポリデントに「やばい」と思う。思ったおれは、紙にペンで「ポリデント」と書くのか? iPhoneのメモ帳に「ポリデント」と打ち込むのか? 否、iPhoneAmazonのアプリを立ち上げて「ポリデント」と打ち込む、ワンクリックで注文する。

おれはおれの買い物を記憶することができない。おれはおれが買い物メモをしたということを記憶することができない。いや、大げさな言い方だ。それでは本当の記憶障害だ。そこまでではない。でも、スーパーなんかで「なんか買うものあったっけ?」と思ったとき、まずポリデントは出てこない。だから、購入の必要性は即購入で対応する。これが一番、シンプルでクリアだ。そう思う。

そう思うので、さらに突き進んだところで、Amazonはとっととポリデントのボタンを作ってくれ。なに? 入れ歯のじいさんはそんなもの使わない? そんなこたねえだろう。頼むぜ。

(あと、関係ないけどなんかグッズとしてコレクションしたくならねえか? このボタン)

 

入れ歯洗浄剤 酵素入り ポリデント 108錠

入れ歯洗浄剤 酵素入り ポリデント 108錠

 

 タフデントと比べた結果、ややこちらが高いがおれはポリデント派である。