躍動する綾野剛 『日本で一番悪い奴ら』を観る

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久しぶりに映画を観に行こうといことになって、長瀬君とクドカンのやつとこれとの二択になって、こっちにした。おれは長瀬君もクドカンも好きだが、なんとなく外れたら大外れという予感がしたからだ。

一方で、こっちは監督が『凶悪』の人で、主演も『新宿スワン』とかで弾けまくってた綾野剛、それにピエール瀧、『TOKYO TRIBE』のYOUNG DAISも出る。この組み合わせならリスクは少ない。

して、内容は現実を元にしたフィクション、である。北海道警の不祥事? あったっけかな、というくらいのものだが、これがいやはやスケールがでけえ。そして、警察社会という閉じた場所の閉じたルール、こいつを描いてくれちゃっている。おれも親戚に警察官がいるが、たとえば《以下自己検閲により62文字削除》わけで、たとえば本作を観終えて実際の事件のウィキペディア

稲葉事件 - Wikipedia

とか読んでみてもいいかもしれない。

そして、感想文としてぜひ書いておきたいのは、綾野剛のキレっぷり(おれには会津中将のイメージが強かったが、もうこっち側の人だね)も見事だったが、脇役がよかった。とくに、「インド人じゃないよ、パキスタン人だよ!」のラシード役の植野行雄。おれはバラエティやお笑いに疎いので知らなかったが、ブラジル人と日本人とのハーフの漫才師という(インドでもパキスタンでもない!)。これが役にずっぽしハマってて不自然なところがまったくない。見事な盗難車バイヤーで警察のスパイやってる感あって、見事なものだった。中村獅童やYoung DAIS(もっと若いと思ってたので、最初だれだかわかんなかった)もよかったが、ラシードに一票(なんの?)というところである。

話の方もピエール瀧パイセンから綾野剛に受け継がれるソウル、麻痺して脱線してる正義感、そんでもってときどき劇場に起きる笑い(『FAKE』と同じくらいの頻度)。やや長かった、終盤たるんだかな、というところがないではなかったけれど、まあ満足できた。そのわりにお客さんの入りはやや残念な感じだったが……というおれも、前日に職場で流れてるラジオに綾野剛がこれの宣伝に来てて知ったくらいのものだが。まあそんな感じ。ともかく植野行雄に助演なんとか賞。あ、あと次長(?)のキャラもよかったね。やりまくってたのにもサービス心を感じた。以上。

 

日本で一番悪い奴ら

日本で一番悪い奴ら

 

 

 

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