映画『デッドプール』を観る

 

DEADPOOL

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おれはアメコミとは関係ない。マーベルとも関係ない。そうさ、おれがその手のアメリカのなにかにに対する距離感というのは、たとえばバレーボールのトップリーグへの興味くらいしかなかったといえる。べつにバレーボールのトップリーグをくさしているわけではなく、ともかくご縁がなかったというくらいの話である。

で、『デッドプール』だ。これはその手のアメリカのやつの一つではあるけれども、異端であるというようなものであるらしい。そう知った。おれはバレーボールのトップリーグには興味はないけれど、その異端であれば興味が持つということもあるのではないか。そういうわけで、『デッドプール』観た。

結論からいうと、面白いのだ。ただ、面白い。よくできている。客いじりも、メタ発言もいい。格闘シーンもいいし、ストーリーも然るべきところにはまっている。観て損はないぜ、といいたい。だが、おれは冷めている。これはよくわからない。非常によくできているがゆえに、非常によくできているな、という冷めがある。このあたりは、「ウーフー!」ジャジャジャジャジャーンって(Blurの「Song2」ね)乗れる人と乗れない人の差だろうかと思う。べつにおれは映画に『ツィゴイネルワイゼン』のすべてのようななにかを求めているわけじゃないが、よくできすぎいて「非の打ち所がねえな」というものには、いまいち乗れないところがある。『デッドプール』は良作である。名作である。とてもおもしろい。おもしろいけど、おれは「ウーフー!」ってならなかった。そういう話である。以上。