横浜総鎮守伊勢山皇大神宮、ならびに成田山横浜別院というのは、おれにとってオフィシャルな神様仏様である。
おれにとってパーソナルな神社があるとすれば、なにか揉め事のあった(結局どうなったのだ?)本牧神社ということにしている。
おれは、未知の経路で本牧神社を目指して歩いた。もう、午後三時は回っていた。それまでなにをしていたのか。寝ていたのだ。
「自分は神を信じない。しかし自分の霊魂を信じている」
見知らぬ高台からは見知った景色が見える。
おれの目の前を走りゆく黒猫よ。おれの幸運を祈れ。
響け、ユーフォニアム。
不幸と踊っちまったのさ。
あの塔からはなにが放出されているのだろうか、そんなことを知らないまま日々は過ぎていくのだ。
花は咲き、花は萎れ、花は散り。
この国はまだこの国ではないのかもしれない。ぼくは亡国の人かもしれない。
人の作りしものの高さ。しかし、空はもっと高い。
おれの神社。
おれだけのものではないのは確かだが。
ここでおれ個人、たとえばid:goldheadさんを含んだおれのおれというもののお参りをする。おれの魂をはかる。
お馬の御守を手に入れる。お馬流し、見たことはない。ただ、これはなにかカラフルで、オリジナルで、おれはこれが欲しくなったのだ。
古い御守をお焚きあげするのも忘れてさ。
いろいろあるけど、おれ個人は本牧神社におれの霊魂を預けておこう。
預けるだけで、捧げたりはしないのさ。
「大吉 神様の御恵により財産も出来て 立身出世することは春の日が松の緑に色をそえて 輝くように清々しい心地似て よい人のの引立てにあずかりますが 心を正しくしないと災いにあいます」
災いにはあいたくない。かといって立身出世したいとも思わない。ハロー、おれはおれのままでいたい。
本牧通りを歩いて帰る。
おれの、本牧通り。
天使さまもいらっしゃる。
それでは、今年もよろしく。