ゴールドヘッド

 俺のはてなダイアリーIDはgoldheadだ。今まで捨てアカウントなどに使ってきたもので、ついついここでも使ってしまった。俺はそれはちょっと後悔している。好きな馬やキャラの名前を名乗るのは、ちょっとこっぱずかしいものだ。
 そう、ゴールドヘッドは馬の名前。大井競馬場から一歩も出ないで三十三戦、輝く金色のメンコは大井重賞の隊列を引っ張る旗印。交流重賞には一歩足りなかったが、スプリントからロングディスタンスまで実によく走った。一年先輩にキャニオンロマンサプライズパワー、同期にインテリパワーアローセプテンバーマキバスナイパーイナリコンコルドドラールアラビアンと、あの頃の南関東は群雄割拠だった。それに加えて、中央や岩手から厄介な連中もやって来る。その中にあって、文字通り大井の大将として奮戦していたのだ。
 そのゴールドヘッドも昨年引退。いくら重賞勝ち馬とはいえ、地方馬の将来は暗いのが相場。引退を知った後もその後をまったく調べていなかったのだ。ところが、ふと昨日探りを入れてみるといろいろと出てきた。
所属していた蛯名末五郎厩舎の記事 http://www.mx-tckfan.com/kayoko/bn02.html

さて、今年からゴールドヘッド種牡馬生活に入ります。現在は平取の中田牧場で、これからのお仕事に向け、体作りをしています。(中略)「今度はゴールドの子供をやってみたい。ゴールドに似て、ヤンチャなんだろうな。(笑) それが今の僕の夢です」

調べてみると、馬主の中田和宏さんは牧場主だった。
http://www.matsudakyoko.com/profession/horse/hokkaido/0200712-goldhead.html

Q 今後のゴールドヘッドに望むこと
A 今や毎日一緒にいるからねぇ〜まぁ言えることはここで僕と一緒に静かに余生を送ってほしい..かな

 俺はもう驚いて声も出なかった。嬉しくて胸が詰まる思いだ。まさかこんな良い形で余生を送っているとは、想像もしなかった。
 俺は全ての競走馬に素晴らしい余生を、というのは絵空事の夢物語だと思う。だが、一頭でも多く良い形で余生を送れるのならば、それに何の文句があろうか。

関連:二頭の父になったらしく、一頭はパッションキャリーの下とのこと。http://www.mx-tckfan.com/kayoko_sp/main.html
関連:激戦の日々http://csx.jp/~ahonoora/gold_head.html