『虎の門』を見た

 いとうせいこうスペシャルと銘打たれ、前半は芸人の不幸な生い立ち徹底討論(?)。おお、このメンバー、俺がいたく感銘を受けた「やりにげコージー」(id:goldhead:20041021#p4、id:goldhead:20041028#p2)の貧乏話の面子とほぼ被ってるじゃない。もちろん、「やりにげ」で聞いた話や、その他の番組で聞いた話も多かったけれど、これも「すべらない話」に他ならず、トリノ五輪どころではなく面白いのであった。しかもまたまた、西原理恵子的というかなんというか、映画にでもしてほしいエピソード満載。同級生が連れ子で殴り合って兄弟きめるとか、何番目の父親かがラーメン大食いで男気を見せるとか、母が授業参観に喪服で来たとか(河本)、自分が壊した原付に姉が乗り続け「10キロの女」として街で知られるようになったとか、粗大ゴミでテレビやビデオを集めたはいいがリモコンが無くて不便だとか(麒麟の田村)。そして、やはり捨て子ネタのメッセンジャー黒田(師匠のような貫禄)と、現行不幸の二丁拳銃小堀も笑えないが凄くいい。特に小堀の親の自己破産と競売の話などは、決して他人事とは思えず、身がすくむ思いだ。こんな強豪の中で、“ほっこり”要員としてつぶやきシローは役目を果たしたのかどうか、そこらへんはよくわからない。
 
 ……長々とテレビの感想をメモしたが、この時間帯のテレビ朝日頑張ってるじゃないか、という印象。やや遅め→ゴールデンを何例か成功させているように(ゴールデン行きでつまらなくなる、という意見もあるが、所詮バラエティなど長くなればマンネリするもの。逆にお役御免くらいのものと俺は思う)、何か内向的な印象のある最近のフジなどに比べ、深夜で強くなっているんじゃあないだろか。