ハウルの後にチャンネルを回していると、松尾スズキと生瀬勝久が対談しているのが一瞬目に入った。が、戻ってよく見てみると画面上に「くるり」などと書いてあって、それはくるりの岸田繁のようだった。
……だった、じゃあない。よく考えたら俺は動くくるりを見たことがなかった。それが、動いてタバコ吸ったりしながらしゃべってるんだから、これは貴重だ。だいたい、俺はくるりの人たちのインタビューなどもほとんど読んだ覚えが無い。俺はくるりについて、『図鑑』以降すべてのアルバムを通してのみしか知らなかった。
というわけで、いや、じっくり見た。そして聴いた。そうか、全然知らなかったが、けっこうその、クラス内の低カーストっぽい人（たち？）だったのかな？ 京都の方の大卒でああいう感じで、それなりにモテ側かとか勝手に思っていた。彼らのそしょう（なぜか変換できない）をまるで知らなかった。電車オタ、カープファン（id:goldhead:20060531#p3）というのがもれ伝わってきていただけだった。そうか、野グソポジションだったか。「一生セックスできないんじゃないか」と深く悩んでいたか。俺とて自分のポジションを守るのに必死で、それを放棄して人生棒に振った類いの人間だから、そういう人間が好んで聴く音楽を演奏するのがそういう人たちであるという可能性は決して低くないのかもしれないかもしれないな？ 同じくカープファンであるし。
しかしなんだ、俺はあまりに自分の聴く音楽の背景についての情報から疎くなっているな。俺は中高の頃、聴く音楽の八割九割が洋楽というロキノンオタだったが、まだその頃の方がいろいろと興味を持って読んでいた（ネットなんかなかったが）。たまには音楽雑誌とか買ってみるか。何買えばいいんだ？ ロッキンオンジャパンか？ それでええのか？ ええのんか？ いや、まあ、別にインタビュー読んでより深く知ったからどうだとか、そんなのはあるけど、たとえば昨夜の放送でドラムたたいていたジョシュ・バーネットみたいな人を、正式メンバーだと信じて疑わなかったとか、ちょっと基本的なことぐらい知っといてもええんじゃないのかみたいには思ったり（今し方ウィキペディアなど見て知った）。
で、なんだ、ベストアルバムか。ベストの前にデビューアルバムだな。デビューアルバムといえば、昨日触れたチャットモンチー（id:goldhead:20060721#p2）、「くるりと対バン」とか書かれたちらしが入っていたっけ。彼らがどうつながっているのか当然知らないが、まあ何らかのつながりもあるのだろうし、自分の好きなもの同士がつながっているのは何かうれしい。そういうつながりの糸を知るのも悪くないわけで、やはり音楽と情報、音楽の情報、知るのも悪くない。最近はラジオかテレビで聴いたものに飛びつくくらいで、その辺の糸たぐりをやっていない。まあ、いくらいろいろ手を広げたところで、聴ける耳は二つしかついていないのだけれど。二つついていても、いっぺんに一曲しか聴けないわけだけれども。あと、最後に生瀬よりバッファロー吾郎の竹若元博に似ていると思った。それに気付くのに時間がかかったのだった。
