帰ってきた時効警察 最終回

goldhead2007-06-11

 メタセコイアMetasequoia glyptostroboides)の生体が発見されたのは1945年のことで、長い人類の歴史と、もっと長い植物の歴史からすれば、本当についこないだのこと。で、その「生きた化石」なんて珍しいもんが、ちょっとの間にどうなったかといえば、そこらへんで植えられてお互い平気な顔をしているもんだから、まあ人間の育成欲、栽培欲みたいなもんは強いわけで。黄金色の葉を持つ品種('Aurea'?'Goldrush'?)まであったりして、やってくれるもんよね。しかし、メタセコイアからしてみれば、世界に広がるチャンスをずーっと待ってて、「ようやくかよ」とか思ってるかもしれんしね。案外、その植物がもとから生えてるところが、その植物のポテンシャルをフルに発揮するってわけでもなくて、日当たりとか湿度とかいろんな要素が絡み合って、「海外から日本に持ってきたら、現地よりでっかくなっちゃった」なんて話もあるし。でっかくなっちゃうのだけが、生物のポテンシャルってわけでもないけどね。でも、やっぱ長い時間をかけて形作られた環境のもとでのある植物が、そのまんまの能力で、別の場所では王様になれてしまう、それって外来種の問題よね。まあ、それはともかく、俺も実生好きの人間で、メタセコイアの種なんかもついつい拾って植木鉢に放り込んだりするんだけど、発芽しないね。「生きた化石なめんなよ」とか思ってるのかもしれない。俺がすっかり忘れた何億年後かに発芽したりね。
 謎解きのシーンで一瞬だけフラメンコの旦那が映ったように思ったけど、何事もなくスルーされてしまったのが不自然だったと思った。オダギリジョーと三日月君のコンビ、そして時効警察ファミリーともしばしお別れかと思うと残念だった。