なんとなくホラーだとかそういう感じだということは事前に知っていた『ミッドサマー』。もしもおれの日記を長いこと読んでいる人がいたら、おれがホラーとかグロいものを遠ざけているのを知っているかもしれない。自意識過剰か。
それでも、まあ、なんか北欧感は嫌いじゃないし、映画としての評価も高いので見てみた。
見る価値はあった、と、そう思う。でも、やっぱりおれ、こういうのは苦手だな、という思いは残った。これは趣味というか、趣味より前の反応みたいなものなので、それは人それぞれと思う。
カルトの村の完成度は非常に高かったと思う。衣服、建物、儀式の様子、なにもかも。花も植物もそこに入れようか。ただし、グロも入ってくる。要注意。それにしてもなんだろうね、あの、ヘンリー・ダーガーのような絵の魅力ね。ルーン文字やらなんやらも加えて、グッズ販売してほしい(してるのかな)というレベル。……まあ、最後まで見終えてそう思えるかどうかは別として。
そしてまあ、あれだ、幻覚剤映画でもあった。いろいろなドラッグを主題とした映画はあると思うが(『シャブ極道』など)、これも幻覚剤映画といっていいんじゃないかと思った。とはいえ、幻覚と現実のあわいなどという生易しいものではなく、現実の苛烈さが描かれる。エグいぜ。
正直、エグいぜ。でも、なんか北欧おしゃれもあるぜ。その落差というか緩急はなかなかえらいもんがあった。お菓子でもつまみながら見ようとしても、たぶん手が止まる。あー、たまにはこういうのを見なきゃいかんかな。いや、無理する必要はないのかな。とりあえず、あなたが見て判断してほしい。以上。
……『ミッドサマー』に比べたら、『シャブ極道』の方が安心・安全です。