『サライ』はいいな!

 久しぶりに本屋言ったら、『サライ』で禅特集とかで達磨の絵が表紙になってやんの。とりあえず立ち読みしてやったよ。ほうほう、円覚寺の管長、「雑誌登場は極めて稀」と。黒衣と紫衣の話はすごいな。あ、西村恵心さん、こないだ買った岩波の『無門関』の訳注者だ。それになんだ、道元、一休、白陰ときて、仙がい義梵(「がい」は涯のさんずい抜き、崖の山抜き)? 知らない。お、それに坐禅の作法か。写真の坊さんすごいな。ビタッと来てる。しかしなんだ、俺がたまに人から変だと指摘されるあぐらって、半跏趺坐の上の足の膝を、下の膝のかかとの上に乗せる感じなんだよな。でも、両膝をつけなきゃいけないから別物だわな。で、ほう、三角形を形作る。正面からも、上からもか。ピラミッドパワーや。それで、横尾忠則のインタビュー? でもって、精進料理の作り方か。禅の特集の割には、禅問答、公案についてはまったくといっていいほど触れていないな。それもまたよし、か。他の特集は、佐賀の旅に、「餃子名人になる」。おう、餃子、いいな。餃子名人、はい、なりたいです!……というわけで購入。
 うーん、すごくいいな、しっくりくる、この雑誌は。読んでいて落ち着ける。正直、週刊プレイボーイにはしっくりこない。マキバオーは好きだがね。俺は、こっちがいい。ほれ、前にもなんか雑誌買ったとき、「ほぅ」とため息ついていた(id:goldhead:20070123#p1←週刊現代だった)けれど、あれだな、まさに。一冊丸ごと。中学生のころ、競馬に興味を持ち始めたとき、はじめて買った週刊ギャロップ。あの、「隅々まで俺の知りたいこと、読みたいものが詰まってる!」という感覚。あれに近いな。だって次号予告が「東京下町そぞろ歩き」だぜ。下町行きたかったし、そういう話もあったんだ。それに、「絵心なしでも描ける仏画入門」。これはもう買うしかないな。定期購読してやろうか、畜生め!
 ……と、息巻いたところで気づく。読者投稿のコーナーの掲載者の年齢を見やれば73歳、54歳、60歳、77歳、55歳、44歳、66歳、59歳、71歳。ううむ、名前は知れども、何の雑誌か今の今までよう知らなんだが、ここまで平均年齢高めとは思わなんだ。冒頭の風景写真、撮影データやテクニック紹介とか、いかにもだし、だいたい広告もそうだしな。けどさ、文字が大きくて読みやすいし、悪いことないじゃん。とりあえず次号は買う。それで、とりあえず餃子作って、坐禅して、佐賀の旅を夢見ることにする。俺の人生は始まったばかりだ。