「ラルケットの勝った新馬戦で」

 俺、ここんところさ、日曜の午前中はラジオ日本競馬中継聞いてることが多くてさ、その時間帯の解説者は長谷川仁志なわけ。ダービーニュース本紙・長谷川仁志ってね。俺さ、競馬新聞はさ、競馬はじめたころからずっと1馬だったんだけどさ、清水成駿がいなくなったじゃん。それでさ、そのあと1馬に魅力感じなくなってさ、結局落ち着いたのがダービーニュース、南関でも買うんだけど、やっぱ文字組みが一番きれいだって思うわけ。それにもちろん、長谷川さんの予想も好きだし、清水の公式サイトの連載なんかも面白いよなって。
 それでさ、午前中のレースだから新馬や未勝利が多いんだけど、その解説もなかなか勉強になるっていうか、説得力あるっていうかさ。血統的背景なんかはもちろん、数戦の(この時期ではね)過去競走から力差を計ってさ、「ラルケットの勝った新馬戦でこの馬は0.x秒差の……」とかさ。
 ……と、ここでラルケットが出てきたわけですが、自分の中でここのところ「長谷川仁志って『ラルケットの勝った新馬戦で』とか言ってる感じだよな」という無意識の意識のようなものがあったわけです。これを説明するのはむずかしいところです。こうやって文章化していても、違和感は否めません。言語化以前のもやもやした印象なわけです。とくに長谷川仁志さんに言及しようとか、そういう意図もなしに、なんとなくフッと入り込んで、居座っていたもやもやなわけです。ただ、ラルケットだけは譲れないところなのです。実際に長谷川さんがラジオで言ったのかどうかもわかりません。
 というわけで、そのラルケットが今週のJPN1に出走するわけです。その名を見たときにはちょっと驚いたものです。「そうか、ラルケットは2歳牝馬だったか。阪神ジュベナイルフィリーズに出走するのか」と。もう、このあたりになってくると、このへんの自らの内面の動きは説明しようがありません。
 ただ、こうなるとラルケットを馬券的に気にしないわけにはいかないのです。ラルケットの新馬戦がどうだったのか確認しなければいけないのです。
http://db.netkeiba.com/race/200704030605/
 ラルケット自身は6人気。ここで破ったドゥービリーヴインやコウヨウマリーン、ヨシサプライズ、アロマキャンドル、プレサンティールが勝ち上がり、アロマキャンドル阪神JFにも出走。ジュセトゥ以下、勝ち星はあげていないものの、未勝利戦で人気、健闘している馬も数頭。この時期のほかの新馬戦と比較しないことは正確なところはわからないけれど、なかなかレベルは高かったといえそうだ。
 ファルブラヴ産駒で母アズサユミ。いたなあ、アズサユミ、なつかしい、なつかしい。
http://db.netkeiba.com/horse/1995106674/
 あれ、春のクラシック乗ったような覚えあったけど、ミモザ賞と四牝特だけか。なんだっけ、ひょっとしたらPOGで持ってたりしたかな。そうだ、母系はシンボリルドルフの輝く血統。兄アルバレストはブラジルカップで勝たせてもらったし、クランエンブレムはちょくちょく馬券買ってる馬じゃないか。いやはや、なんだ、いいなあラルケット。イタリア語で弓の意味か。いいんじゃないか、ラルケット。小野次郎から横山典弘横山典弘が騎乗停止でパスキエ。レイルリンクマンデュロのパスキエ、こういうところでG1級を逃すのもノリらしいかというと悪いが、それもありなんじゃないのか。先週はJCDとJC頭使って考えたけど、今週は2歳牝馬のレースなれば、気楽に楽しもう。