チベット

平和的な抗議行動に続いて、この数日、ラサをはじめとするチベット各地で発生している事態に深い懸念を抱いています。これらの抗議行動は、現行の中国統治下で、チベットの人々の心に深く根ざしてきた憤りのあらわれです。
これまで絶えず申し上げてきたように、武力行使による統一と安定は一時的な解決にしかなりません。武力支配下にあっては統一と安定を期待するのは非現実的であり、平和的、永続的な解決策を見いだす助けとなることもありません。
したがって、私は、中国指導部に対して、武力の行使を中止し、チベットの人々との対話を通して、長年鬱積してきたチベットの人々の憤りに本気で取り組んでくださるよう訴えます。また、同胞のチベット人に対して、暴力に訴えないよう強く求めます。
ダライ・ラマ

http://www.tibethouse.jp/dalai_lama/message/080314_statement.html

 チベットには一方的な憧れがある、親近感がある。この世にこの世ならざる天界があるとすれば、チベットあたりじゃないかと思う。仏教がインドから出でて枝分かれした先の、遠い兄弟という気もする。真の青空、澄みすぎた空気。チベットを思い浮かべることは、とても好きだ。
西蔵放浪 (朝日文芸文庫)
 ……まあ、ほとんど藤原新也の著書を読み、写真を見て、勝手に自分の中で醸造されたチベット像だ。だからといって、中国政府の暴虐に対して憤りを覚えるところに後ろめたさを感じる必要などないだろう。チベット人を殺すな、チベットを汚すな、チベット文化を破壊するな。俺はそう言う。

20年前のチベットの抗議活動のおり、当時20万のチベット人が虐殺された。

http://www.fujiwarashinya.com/talk/index.php?mode=cal_view&no=20080315

さてその20年前のチベット抗議活動時に鎮圧の陣頭指揮を執ったのが現国家主席胡錦涛氏であることは歴史的事実として誰もが知るところのものである。

 その藤原新也、さっそく自サイトでコメントを出していた。20万人、という数字のソースはわからなかった。が、胡錦涛チベット弾圧に関与していたのはたしかなようだ。そんな人物が国家主席にいたら、チベットの言い分を聞こうにも聞くわけにはいかない。チベットになにかを語らせるわけにはいかない。そういう関係じゃないだろうか。
 だから、我々はこの問題について、チベットの言葉をよりよく聞くべきだ。テレビは映像がなければ間がもたないから、中国側の映像、すなわちチベット人の暴動シーンばかり映すけれど。でも、今回の件、中国毒ギョーザからやや中国に物申す流れもあるのか、けっこう取りあげているようにも思う。もうちょっと、踏みこんでほしい。日本政府にも、何か物申してほしい。そう願う。