オークス前々日にダートと千四のことを考える

 亀谷敬正は去年のオークスでローブデコルテを本命にしたのではなかったか。そして、俺がなんとなく亀谷予想家に興味を持った、血統で馬券をどうにかしたいと思い始めた(いや、十年も昔からいつだってどうにかしたかったんだ。でも、なんかその、新しい感じのさ)最初だったかもしれない。その亀谷さんのオークス見解。

 先週のヴィクトリアマイルは終わってみれば、フジキセキ産駒が2年連続で制覇。阪神牝馬Sの1、2着馬が1、3着。芝の1600m競走は、中距離での斬れる脚が武器になるケースと、1400mやダートで要求されるような持続力が武器になるケースに分かれるが、今年のヴィクトリアマイルは後者に属するレースといえるだろう。

http://www.netkeiba.com/news/?pid=column_view&no=9734

オークスは中距離的なキレが重要なレースだから、それと相反する要素のダート的な持続力はマイナスとなる。つまり、ダート的な桜花賞では失速してしまう馬の中に、オークス向きのキレを持った馬が潜んでいる可能性もある。オークス桜花賞惨敗馬の期待値が高いわけだ。

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 競馬予想というものに、もうちょっと頭を使わなければと思い始めた昨今、長く競馬雑誌や予想本などで勉強してきた方々から見れば初歩中の初歩というような事柄にも、目から鱗を落とす毎日です。そういうわけで、なんとなくそういうものかと納得しつつあるのが、いわゆる「持続力」。そして、それが求められるのが、芝1400m的、あるいはダート的競馬。
 ダートがそういう感じだというのは、なんとなくアメリカ競馬のイメージを思い浮かべるとわかる。後方にじっくり待機して直線の切れ味で……などというのは少なく、テンからガンガンやりあいながらすすみ、バテた馬が次々に脱落していく感じ。まあ、違ってるかもしれないが、俺はそうイメージしている。
 では、1400mはどうなのか。俺にはこれ、人間の陸上400m競走のことが思い出される。
wikipedia:400メートル競走

陸上トラックをちょうど1周する。 レースには瞬発力だけでなく、フィニッシュまでできる限りスピードを落とさずに走りきる持久力も必要である。
この400メートルという距離は医学的に「人間がスプリントで走りきれる限界の距離」とされており、そのためレースは大変過酷なものとなる。

 この過酷さが1400mだろうか、とか。スプリントのように快足だけではいかず、ペースが落ち着くこともあるマイルのようにじっくりいけないこともある。ともかく1400mに求められる適性のようなものがあって、1200mのレースで活かされる場合や、先週のヴィクトリアマイルのように1600mで活かされる場合もある、と。しかし、ときには1400mのレースでも±200mくらいの適性が問われる場合もあるだろうし、それがコースや馬場状態、メンバー構成によるペースによって変わってくるのかもしらん。
 それでもってこのコラムで亀谷氏は、「オークスは中距離的なキレが重要なレース」として、ダートや1400m系持続力の馬、桜花賞での上位メンバーが来ないかもよ、と述べているわけである。が、しかし、オークスと1400mについて、別の見解を別のところで読んだ。

 読んだのは清水成駿公式サイトの、水上学さんの記事。会員制なので(無料登録で記事はみんな読めます。手先じゃあないけれど、長谷川仁志や西の仕掛け人の記事まで読めて、俺は好きだよこのサイト)引用はできないけれど、ここのところの勝ち馬はには1400m好走歴があって、そこに注目するのが手だという。1400mの特性についての解説はほぼ一緒。
 さあ、こうなると素人はどうなのかわからなくなる。しかし、辛うじてわかるのは、両者で今年のオークスがどのような適性を求められるのか、という点において差があるということ。まず場があって、その場の適性にあった馬を探す、あらゆる予想法において当たり前すぎるようなことに行き当たる。
 というわけで、よくわからないながらも、そこらあたりを気にしつつ、東スポなどをじっくり読んで、最後の最後の方になんかイメージが降ってきてポーンってなることを期待しよう。雨降ったら降ったで、またなんか違ってくるものだろうし。