最後まで大好きな競馬の話で一人盛り上がっていた

 何件か「ワンディ・シンワンチャー」で検索がかかってるので、ワンディに何があったのか、クーデタでも起こしたのかと思ったら、亀田大毅との試合が組まれるようだ。

大毅、次戦の相手は元2階級暫定王者

http://www.nikkansports.com/battle/news/p-bt-tp1-20090128-454579.html

 試合が放送されるとなれば「二階級王者」ということになるんだろうが、正確には「二階級暫定王者」。……といって、正直、暫定のあるなしでどのくらい差があるのかとか、そのへんのことはわからん。わからんが、少なくとも過去二回……、いや、体重オーバーで剥奪なんてのをどう見たらいいのかわからんが、少なくともかませ犬や大昔の栄光、というタイプではないんじゃないのかな、というところだが、その後ワンディがどうなったのかもさっぱりわからん。情報をしっかり得たい人は、こんな与太話の日記でなく、ボクシングをしっかり扱ったブログやコミュニティ、あるいはタイに行くべきだ。
 与太話といえば、こんな記事。

「オープン、G3ときて、この試合はG2くらいやろな」
大毅は、昨年11月の復帰戦から次戦までの3戦を趣味の競馬に例え、ちゃめっ気たっぷりに話した。
「G2を楽勝してもな、G1は勝たれへん。馬なり(ムチを持ったまま)くらいじゃないとな」

http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/battle/news/CK2009012802000164.html

「手応えつかんでいるし、ワンディはちょうどいい相手。それより、次の根岸ステークスは、ダートで1400やし…」。
 報道陣を置き去りに、最後まで大好きな競馬の話で一人盛り上がっていた。

 競馬ファンというのは、基本的に競馬のことを喋りたがりの人間が多いのではないかと思う。昔、たぶんクリオネーが夏競馬を走っているころだけれども、立会川から京急に乗り、京急から東海道線に乗り換え、東海道線から湘南モノレールに乗り換え、西鎌倉の駅を過ぎたあたりで、ボックス席の目の前に座っていたおっさんが突如「大井に居ましたよね?」と語りかけてきたときは驚いた。最終レースの三連複を獲ったとか自慢したと思う。すぐに片瀬山が来て降りた。おっさんは目白山か江ノ島で降りたんだと思う。
 あるいは、こんな話もある。ヒシミラクルの宝塚記念だ。俺は横浜から桜木町に向かっていたんだと思う。車内の席に妙なスペースがあった。その理由は明白で、酒臭いじいさんが一人、シート上にだらしなく寝っ転がって、なんかぶつぶつ言ってるからだ。俺は別に害無しと思って、座った。座って競馬新聞をひろげた。すると、そのばさばさいう音に反応したじいさんがむくりと起き上がり、「おにぃちゃん、宝塚どれ買う〜?」とか語りかけてきたのだ。なんとなく車内の視線が集まる。そこで俺は、なぜかわからんが、高らかに、自信満々に、ひょっとしたら遠くなってるじいさんによく聞こえるように、「ヒシミラクルだね!」とフレンドリーに応えた。指さした馬柱、印はまばらだったと思う。じいさん「え、ヒシミラクルゥ〜!?」と、呆気にとられたような顔をした。桜木町に着いて、俺は電車を降りた。じいさんがどこで降りたかは想像もつかない。あの宝塚記念といえば、‘ミラクルおじさん’の宝塚記念ということになるが、俺自身としては、俺の会心の予想を誰かに披露した宝塚記念なのだ。ただし、ツルマルボーイを買えていたかどうかは記憶にない。
 そのヒシミラクルの鞍上といえば角田晃一なんだけれども、俺は角田が好きだ。俺の競馬史の最初期にフジキセキがいたということもあるけれど、やはりなんというか、その大舞台での強さというか、大舞台だけの強さというか、そこらあたりがかっこよく映る。もちろん、それゆえのダービージョッキーだ。そんなジョッキーにはまた、そのまたもあると信じる。だから、アントニオバローズの鞍上が角田であるかぎり、そこには相当の注意を払わねばならんと、そう思っている。
 それより、次の根岸ステークスの前に、川崎記念があって、ダートで2100やし……。