目の前にラーメン二郎がある限りは……


 どこかで聞いたことのある華隆餐館へ。牛すじ肉かなにかを注文する。寒い冬、辛いものを食べたい気持ちは大きいが、最近は胃と腸がやられるので敬遠しているのだ。して、出てきた刀削麺、牛すじ肉かなにかが加熱されていないので、スープもぬるくなる。熱々を食べたい自分にとっては失策である。同行者の五目だか海鮮だかは熱々であった。

俺は「牛すじ麺(アキレス)」をチョイスし、同行者は「五目そば」を選んだ。店はカウンターで、目の前で調理が繰り広げられる。削るところを見られるのかと思ったが、ストックがあったらしく、あっと言う間に注文したものが出てきた。おお、太い麺。すする。ん、なんかぬるいぞ。「ぬるいぞ! 店主を呼べ!」(眼目の前で料理してるがな)って文句言うほどじゃないけど、猫舌気味の俺が案外普通に食べられる、食べられる。空腹も手伝って一気に食べてしまった。しかし、なんかぬるいし、スープもいまいちだ。これは悪い店を選んだと後悔、同行者に悪いことをしたと反省。そしてふと、「五目そば」のスープ一口もらってみる。と、なんとスープは熱々で、味が、これが、非常に美味しい。「うわ」と思うくらい美味しい。なんだこの差は。何か別のところから出てきたようなトリックか? あるいはアキレスの何が悪いのか。あ、アキレスが悪いと思い当たる一点。上の棚の缶からそれなりの大きさのアキレスを出すのを見たが、それが仇となったか。すなわち、冷えていたアキレスがスープをぬるくした。そうに違いない。

アキレスと五目そば - 関内関外日記(跡地)

 人間は同じような失敗を永遠に繰り返すのだと思う。ちなみに、引用で「猫舌気味」と書いているが、最近自分が熱いものに滅法強いと気づいた。それは撤回である。店はおねーさん二人で回していた。道向こうの二郎の前には、行列。
 その後、みなとみらいの方へ歩く。横浜場外で日刊競馬のカレンダーを買う。ドンキでもノジマでもPSPは売り切れていた。世の中の流れが見えていない。